⑰野口整体との出会い

私は、ヨガへの思い入れは強いけど、気は弱いのですね。だから、人からつじつまが合わないことを突っ込まれる前に自分で自分に突っ込む。そうすると、答えられないことが多すぎる。団体にいるかぎり、まず確実に納得のいく回答が得られないことは10年もいればわかります。

繰り返しますが、効果の出ないヨガを教えていた団体ではありません。効果が出るのはなぜか、が分からないのです。なぜ効果が出るかということが分からないと、逆に言えば突然効き目が出なくなっても修正のしようがありません。そういうのが嫌だったのです。

これが料理であれば、こういう特別な素材を、こういう工夫の出汁の取り方をして、ほかにはないこの調味料を使って、さらに熟練が必要なこの調理法をハイレベルにやれているからこんなにおいしい、というようなものがあるわけです。

ヨガがすごいぞ、すばらしいぞというのなら、そういう明快な説明ができるはずで、それができなければ、うまくいっているのは「ただの偶然」ということになります。一生の仕事になるかな、と思ってやっているのに、それではたまりません。

もちろん「自分でやりこんで掘り下げる」ということが必須不可欠です。ですが、やっていることは極論すればストレッチと大差がない。ハタヨガ(ポーズのヨガ)にしかない特別な身体へのアプローチ法のようなものがほしかったわけです。

ヨガ以外の武術の達人の話とか、気功だとかそういうことは並行して本でが情報を入れ、勉強していました。すると、その中に「野口整体」というものが紹介されていました。

私が野口整体を知った時点で、創始者の野口晴哉(のぐちはるちか)先生はすでに故人でした。いろいろな東洋体育を集めた宝島社のムック本の中で、野口整体の体験記と、野口晴哉先生の紹介などが掲載されていたのです。

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