感動力
日曜日に毎年1年生を教えている東住吉高校芸能文化科の卒業発表会に行きました。
私が彼、彼女たちを教えるのは1年生の10月〜11月の5週。それこそエア枕を使ったり五感をやったり。一般の方に伝えていることを厳選して教えます。
そのわずか1年8カ月後に卒業公演を見るわけです。1年8カ月前は、まぎれもなく「1年坊主」でしかなかった彼彼女たちは、信じられないぐらいレベルの高い古典の和文化、楽器、落語、映像に演劇までの公演を演じ切ります。
今回の卒業発表もとても感動的なものに仕上がっていました。はい、今年も全員に拍手です。
31人から立候補なのか互選なのか分かりませんが、実行委員長・副実行委員長的な幹部スタッフを決め、そのほかも分担しつつ、けっこう生徒主導であらゆることを決めて準備して当日を迎えるようなのです。
で、今年の統括プロデューサーの女子は特に見覚えがありました。最後の挨拶ひとつとっても「この子、どんだけ準備してん」と感じさせるだけの大変に立派なものでした。
私の授業後には、当日中提出で、休み時間などに感想を書いて、その日にまとめて週明けに送ってもらうのです。「面白かったです」の一行だけの生徒もいますが、彼女は本当に毎回長い感想を書いていました。
4月になって新入生が入ってきたら「新歓」と呼ばれる上級生が新1年生に「この学校ではこんなこと学ぶんやで」と日ごろの修練の成果を見せるイベントがあるらしい。
彼女は「新歓でこの整体の授業内容をやりたい!」といい、私のところに了解を取りに来て、準備を始めていました。結局全体の構成を立てたときの時間不足などの理由でやれないことになったのですが、、
この子の学科での成績というのは知りません。ただ、彼女に感じたのは誰よりも感動し、その場だけで終わらせない行動に転換していったまれな存在だったことです。
勝手な想像ですが、おそらく彼女は1年生2年生のときに見た先輩の卒業公演に誰よりも感動していたのではないかなと思いました。
そして、先輩の発表に追いつき、また先輩方以上のものをやりたいとなって統括責任者になったのではないのかな、と想像しました。
感動という字は感じて動くと書きます。
でも多くは胸の内が震えるような経験をして、それを感動と表現します。でも感動の本当の意味は「感じて」「行動する」まで行って「感動」なのではないかと思います。
だからあらためて「感動する能力」というものも人として非常に大事な素質だなと感じた次第です。
読者のみなさん、感動してます??
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