やりたいことを実現させるには 1

【やりたいことを実現させるには 1】


新型コロナに関しての考察を書いていますが、もちろん私は感染症の専門家ではありません。ですから医学的な裏付けのある話ではありません。そうではなくて一つの頭の体操、物事の捉え方のトレーニングというような角度で読んでいただければと思う内容です。

もちろん油断はできませんが、関東圏、そして一歩遅れて近畿圏でも新型コロナの新規陽性者数が下がってきました。まことに喜ばしいことです。

でも私は不思議でなりません。新たに発表になった陽性者の方が、実際に感染した瞬間はいつかと言えば一週間から二週間くらい前です。では8月の末から9月の最初にかけて、感染者が大幅に減るような行動変容が果たして起こったでしょうか。

私の知る限りではありません。感染症の専門家は感染者数というのは「指数関数的」に伸びるといいます。一人の感染者が二人にうつし、二人の感染者が四人にうつし、四人の感染者が八人にうつしという具合に強烈な伸びで大爆発するという説明です。

理論的に感染症がそういうものだというのは理解できます。だったらなんで途中で勢いを失って今のように減ってしまうのでしょう。ここのところのメカニズムを説明した言説に出会ったことがない。

でも新型コロナをどうにかしたいと思ったら、効果的に機能する対策がほとんど打てていないにもかかわらず、なんで感染者数が減っていくのかということこそ何より研究すべき大事なことだと思うのですが、あまりそこに触れる人はいない。

猛威をふるっていたデルタ株にしたって、最初は外国から入ってきた時はほんのわずかな人数だったはずです。数人が増えて一日10,000人を超える数になった。

仮に今日、感染が判明した数が10,000人いるとします。 ということは巷には、感染しているにもかかわらず、まだ検査を受けておらず、感染力を持っている人がその4倍から5倍(新型コロナは発症の二日くらい前から発症後数日間感染力が高いと言われています)いるわけです。

大阪府で一日に新規陽性者が2,000人出たとしたら、巷には10,000人ぐらいの感染力を持った人がいるということです。人口900万人に10,000人ですから、900人に一人はまだ隔離されていない感染者だということになります。

そこそこの規模の学校や企業には一人や二人いてもおかしくないという人数です。満員電車だと一両に250人ぐらい乗っていたりするので、電車4両に一人感染者がいるかもしれない(ただし、実際には調子が悪くなった人はでかけないので、この計算よりは低くなる)。

そこまで溢れていて、なんで感染者が減っていくのか、もう不思議で不思議でたまりません。ここから先は素人が考えた話ですから医学的な分析ではありません。頭の体操としてお読みください。

感染した人が次に感染させる力が強いのは、発症した日の前後一週間くらいだと思われます(それより短いかもしれませんが) 。感染者数のグラフを見ていくと、急激にグラフが伸びて下降に転じるまでだいたい二カ月ぐらいかかっています。グラフに大きい数字の変化が出るまでに少人数で増え続けている時期を含めてプラス一カ月ぐらい。

つまり大爆発するための「種ウイルス」は、感染がピークに達する三カ月前ぐらいに感染拡大を始めているという仮説です。

ではその「増加の三カ月」間に何人の人がウイルスのリレーをしているかと考えれば、平均して六日くらいと設定したとして15人です。一週間と仮定すると13人です。

人間だって不必要なくらい元気な松岡修造さんのような人と、物静かな人がいるように、ウイルスにも同じ株にもかかわらずめちゃめちゃ感染力の強い個体とそうでない個体がいると仮定します。(つづく)


生活整体研究家
進化体操と和の体育

津田啓史 拝

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