あなたの能力を発揮できる入口を知っていますか？５

セルフで、家族で、生活の中で、無理なく心身を整えて、生活そのものも整えていきましょう。
「生活整体」と「和の体育」研究家の津田啓史です。

【あなたの能力を発揮できる入口を知っていますか？５】

人間の触覚を通した身体作りというものはもっともっと研究されていて良いのではないかと思います。

よくある下町の町工場のベテランの職人さんは、機械で正確に研磨した水平な面を手のひらで触って「このへんが0.0何ミクロン分厚い、やり直しぢゃ」というようなことを判定できるといいます。

そういった最先端の技術を支える触覚もあれば、人類が存続するために必須不可欠な生殖の活動というものだって、肌同士の接触欲求の結実したものといえます。人間の本能から最先端の技術力まで皮膚感覚が支えているわけです。

先週呼吸量の変化を調べるのに右を向いたり左を向いたりという実験をしました。

例えば、右に振り返って右の横から後方を「見る」という感覚でどこまで見えるかテストしてみてください。

その後右のほっぺたに指先でほんの軽く触れながら右を見てください。

—–是非ともこの場でやってみる時間—–

どうでしょう。ほっぺたに軽く触れたときの方がはるかに首の可動域が広がるのが分かったでしょうか。うまくいかなかった人は指の当て方が強かったのだと思います。

今度は、ほっぺたを強く指を当てながら右を向こうとします。これだと可動域は激減します。

仮説として、柔らかい感触に対してはその正体を無意識に見極めようとして身体はそちら側への運動能力を増していく。強い攻撃的な感触に対しては危険を避けるためそちらに進もうとする運動にブレーキがかかり、逃げようとするのだろうと解釈しています。

だからこそ、柔らかく形状変化をする空気量を減らしたエアー枕の上に身体のいろんな部位を乗せて運動するということで運動能力がどんどんどんどん引き出されてくるのです。皮膚感覚が無条件に追いかけてくれますから。

身体に強い負荷をかけるという運動やトレーニングは、世界中で何百万人何千万人、何億人という人がいそしんでいると思われます。

でも、身体にやさしく触れるという体育はまだまだ未開発です。セラピー方面ならたくさんあるでしょうけど、体育としては未発達ですよね。

繰り返します。

もっともっと研究されていい体育の分野です。まずはマイクロストレッチでそれを経験してみてください。

「生活整体」と「和の体育」研究家
触育・進化体操

津田啓史拝