自給力

選挙が迫っていますが、整体的視点で世の中を見るテーマが今回の号です。

筋トレやストレッチというのが、身体の「部分」を見すぎて全体への影響を軽視した結果、身体を整える効果が小さいものに甘んじています。強くいえば「間違っている」と言いたくなるようなトレーニングだらけです。

同様に政治や経済というものも「個人」の視点で見るのと「全体を良くする」視点で見るのとで全然違います。正反対になるものさえあります。

整体とは、「個人個人の特性」に応じて無理なく、全力を発揮して生きていける方法を探していくものです。無理なく活発になるのがいいよね、というものです。

その視点で国や政治や経済というものを見ていきます。

どういう方針・方向性をベースに置いたら、一人ひとりの国民が貧困やら虐待やら犯罪やらに巻き込まれないで、生き生きと生きていけるのだろうということです。

もしくは様々な問題を解決改善改良していく作用を活発にし、孫子の代にまともな社会を渡していけるのかということです。

今は、そこにウソが混じっています。頻繁に言われるのが「孫や子どものために、税金を上げて福祉を削らなければ」という方向性です。かなりウソが混じっています。

そこで見方を変えなければいけないのがお金というものの問題です。「消費税が必要だ」「国の借金がすごくて破綻するぞ」「なんだかんだ」というのは結構ごまかしがあって、お金がないから、庶民に必要な教育や福祉はサービスは削り、負担は増やしますよ、子どもたちのためにという方向に動いています。

お金がないからいろいろできないという理論がベースにあります。

冒頭に述べたように、国の有り様に、様々な問題をどうやれば活発に改善していけるかで考えてみるというもの差しを当ててみます。整体的でしょ。

そうすると資源の問題だろうと環境の問題だろうと食料の問題だろうと、結局のところはそこに「人間が関わって、積極的によりハイレベルにたくさん動くかどうか、解決に動くかどうか」につきます。

せっせと働いて問題を解決するか、問題解決にあまり取り組まないか。シンプルに言えばこれだけです。

だからより多くの人が問題解決改良改善に関わって行くように仕向けるというのが何よりの解決策です。

長い間私は自分という「個人」からお金を見ていたので、お金というのは「何かを手に入れるためもの」だとだけ思っていました。これは事実ですが、それはあくまでも個人にとってのお金です。

社会にとってのお金とはなんだと考えると、人が仕事をしようと思ったら、そこに「お金が動かない限り仕事(役目)が生まれない」という側面が見えてきました。

お客さんが来ないと仕事にならないというふうにも言えますが、そのお客さんというのはお金を支払う人のことです。お客さんの数もありますが、結局は金額だともいえます。社会というのは、活発にお金が人の間を通り過ぎるようにするほど、人の動きが活発になるように出来ているのです。

生き物は水と食料で動きますが、社会はお金が通過することで分担した仕事が動かせるのです。お金が動かないと人が動けないのです。

個人の立場でお金を見ると、将来の安心のために手元に多くとどめようと思います。すると世の中で動くお金が減ります。仕事が生まれません。沈滞化します。すると物事の改善改良の機会が減り、分量が減り、結果改善が遅くなります。

つまり、世の中を良くしようと考えれば、問題解決の活動が活発になるようにすれば良いということになり、問題解決の活動を活発にしようと思ったら、問題解決に流れるお金が増えるように働きかけ続ければ良いということになります。

それで「問題が解決した状態とはなんだろう」と国レベルで考えれば、国内ですべての国民が豊かに生活することが自力でまかなえるようになることにつきます。ことごとくが自給できればいいわけです。

だから、整体というものも、できるだけご本人の力で整っていけるお手伝いになるほど、いいわけです。身体のコンディショニングもチューニングも自給できるほど健全です。

講座もそれを目指しています。

Bトレと進化体操 一日講座

下記の一日講座は、前号で記したように「習得度大幅アップ新教材」を使って、

〇進化体操
〇Kトレ
〇身体の使い方
〇受け手参加型とろける整体
〇習得促進法

を合わせてやります。

受け手参加型整体や選手同士で整えてレベルアップするスポーツトレーニングを研究している整体研究家
津田啓史 拝