お金を配るとこの国の人はたぶん働き始める
【お金を配るとこの国の人はたぶん働き始める】
中小企業や個人事業主相手の家賃補助が、14日から募集されています。また雇用先が休業したために、賃金が支払われていない人への補償の申請も始まっています。
●家賃支援給付金
https://www.meti.go.jp/covid-19/yachin-kyufu/index.html
●新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金
https://www.mhlw.go.jp/stf/kyugyoshienkin.html
私のメルマガを読んで、給付額ほど減収がないから申請を迷っていたけれど申請し使いました、というお話しを直接お聞きしました。書いてよかったと思いました。
日本の強みは国民が働き者だということだと思っています。私は私の人生の中で、受け取っている報酬以上の仕事を当たり前のようにやって社会を支えている人を、それこそ学生バイト時代から今に至るまでずっと大量に見てきました。
貨幣というのは素材だけ見ればただの紙切れです。そこに人の生き死ににかかわるぐらいの力が宿るのは、お金を使う人がお金に力を送り込んでいるからだと考えるとつじつまがあいます。お金の移動に伴って人が動きます。働きます。物やサービスが生まれます。
まっとうに働こうとするこの国のみなさんの日常が、お金に見えない力を注ぎこんでいるのです。なぜなら、、
あなたは、隙あれば怠けようとし、できた製品は質が悪い、文句を言っても交換しようともしない国に流通しているお金と、報酬以上の仕事をしよう、製品の質は必要以上なぐらいいい、交通機関の時間も信じられないぐらい正確、昨日よりもいいサービスを提供しようという国に流通しているお金と、あなたならどちらを信用しますか?あなたが銀行ならどちらの国の会社にお金を貸しますか?あなたがお金持ちならどちらの国の国債を買いますか?
お金に力があるのではなく、まじめに働く人がこの国に質のいい商品やサービスをいきわたらせているから、この国の通貨に力が宿るのでしょう。
まじめに働くことで国と貨幣の価値を高めてきた国が、たいした補償がないか、非常に少ない補償で自粛休業に入り、解除された今では感染の数字の大きさにやはり人が動けず、人から働く機会を減らされてしまっています。
100年に一度の国難だとこの国の代表が言いましたが、そう言っただけで国会にも出てこないのが不思議です。自分は出てこないけど国民は「GO TO トラブル」!
人は働けなくなっていますが、お金にはまだ延々働き続けてきた日本人のエネルギーが宿っています。すぐにはなくなりません。額面通りの価値があります。国が様々な補助で働けなかった人にお金を配っても、その人が働いて得たのと同じ価値で使うことができます。ここまで日本を支えて働いてくださった先人に感謝です。みなさんが貨幣に価値を宿してくださいました。
働くことで国や通貨の価値を高めてきた国民が、働けなくなっていることが危機だと感じています。国が困った人にお金を配れば、短期間であれば受け取った人が働けたのと同じことになります。だから国債を発行して、どんどん苦しいところに配るべきです。
そういう主張をしたらハイパーインフレになって円の価値がなくなる、国が財政破綻するということをいい服を着て頭がよさそうな経済学者や政治家に言われます。大抵そういうときは難しい経済理論とセットになるので非常に反論しづらい。いやいや、世の中の根っこはもっと単純なことで動いてますって。
お金を配ったらみんな働かなくなり、買う物が無くなってハイパーインフレになるような国なら、配っても配らなくても早晩行き詰ります。日本がそんな国ならこんな主張はしません。日本で、それも今困ってる人にお金を配ったら、すぐに消費に回ります。贅沢をするためではなく、必要でも手が出せなかったものへの支払いに回ります。仕事上の支払いに回ります。そうやってお金が動き、動いた先から次に渡り、ゆく先々で仕事を生み出します。
私のメルマガ発行の編集や発行手続き代行をバイトしてもらっている人や、LINEや動画編集を手伝ってもらっている人たちは、私(津田)に収入がない休業時期のバイト代をもらうのは申し訳ないとか、雀の涙のバイト代を「こんなにもらっていいのですか」というスタンスでした。
私の周りのまともな大人は、受け取っている報酬よりもいい仕事をしようという人が圧倒的に多い。(真逆の人もいますが、友達にはならないので私の周りには結果的にいなくなる)それが私の好きなこの国です。そして自分も及ばずながら少しでもましな仕事をしようという気持ちになれます。
日本という国が少々国債を発行して困っている人に配っても、財政破綻はしないという経済の理論は少し興味を持って調べればみなさんも見つけることができます。だからその角度の解説は割愛します。
私は整体を研究するものとしてこの国を観ます。働ける人が生き生きと働き、学ぶ人が生き生きとして学び、働き終わった人や働きづらい人が安心して暮らしていける。それが国としての整体(整った状態)でしょう。
その観点で見る限り、この国はまだお金を配ったら怠ける人よりも、お金を配ったら働き始め学び始める人の方が多いと信じています。だから冒頭の家賃補助や、補償のない休業待機を強いられている人は国の仕組みに乗っかって補助を受け取ってください。
倒産し、失業したらその「働く長所」が失われます。あなたが補償を受けることで、周りもまた助かるのです。
進化体操と和の体育
津田啓史(つだひろふみ)