厚労省の通達の持つ意味

【厚労省の通達の持つ意味】

さて昨日の投稿を読まれた方から、情報提供を頂きました。それは厚生労働省の通達で、要約すれば

「だれか死者が出たときに、PCR検査で陽性であれば、その直接の死因にかかわらずコロナの死亡者としてカウントすべし」

というものです。そうすると新型コロナによる死亡者数は増えますから、致死率は高めに出るのではないでしょうかというご指摘です。

それはおっしゃる通りです。そしてこの厚生労働省の通達を知っているか知っていないかというと、私は知った上で書いておりました。

インフルエンザの死者も「インフルエンザもコロナも死者数で言えば同じなのに、どうしてコロナだけ大騒ぎするのか」という指摘に対して、自分が調べた上で考えたことを書いていて、もともと「どちらも1万人」というのが問いのスタートになっていましたから、それで通しました。

この「死因」というのはインフルエンザも同じです。つまり、インフルエンザの死者1万人という数字は、インフルエンザがきっかけで他の病気で亡くなられた方の数もカウントされた場合の人数です。

きっすいのインフルエンザだけで亡くなられた数になると3千人という数字が出ています。

厳密に見れば、インフルエンザの場合はインフルエンザを発症した人であって、何かで亡くなられた方にPCR検査をして、そこにインフルエンザウイルスが陽性反応が出ればインフルエンザにカウントしているわけではないからまったく同じでもありませんけど、そこはスルーしました。

つまりここで問題になるのは、1万1千人を超えましたけれど、新型コロナの死者とカウントされている中で、脳卒中や心筋梗塞やもともと末期がんだったという人がどれぐらいの割合で含まれているかですが、この数字は分かりません。

そして、たとえば1万1千人の中の1万人があきらかにコロナ死とは言えないでしょう、ということであれば私もコロナに対しての警戒心を大幅に解き、コロナ関連のメルマガ配信をすることもほぼなくなるでしょう。(もしくは、厚労省のバカヤローという記事を毎日のように書くか?)

なので現状は「現状の死者の大半は高齢者か基礎疾患を持たれた方が圧倒的に多い」ということも踏まえつつ、「無害ではないにせよ、さほど警戒する必要のない疾患だったということが客観的なデータで明らかになるまでは、推定危険じゃない?」という立ち位置を取るべきだと思っています。

そしてもう一つ。厚生労働省の「死者がPCR検査で陽性だったら、コロナの死者にカウントすべし」に対する考え方です。

私もこの情報を知ったときには「コロナの死者数を不当に釣り上げることになるんじゃない?」と義憤にかられかけました。

でもですね、その一方で「だったらこの逆の通達を厚生労働省が出したらどうなんよ」ということも考えました。つまり

「明らかに新型コロナが直接の死因として認められるもの以外は、新型コロナの死者としてカウントしちゃダメ」

という通達だったらという可能性です。これはもっとダメですね。それこそ「コロナ隠しだ!」という騒ぎになりそうです。

つまり、最初の数値は「最大これだけの人が死亡時にコロナウイルスが体内にいた」(100%感染しているとは断定できない数値)ってちゃんとわきまえていればいいわけです。とりあえず「あやしいのも含めた最大値はこれだけですよ」という上限のデータで、あとはそこから絞り込むデータを取っていけばいい。

すべての死者の中で、あきらかに新型コロナによる死者と特定される人何%、コロナウイルスは検出されているけれど、死因としてカウントするのは不適当なもの何%、どちらともカウントしづらいもの何%。

そうするとデータが増えるほど、評価がしやすくなり、それに基づいた対策が妥当なものになります。データが変わればそれに基づいて対策も変えればいいでしょう。さてそういう数字はどこかに眠っているのか、どこかの医学部あたりが調べているのか。ご存じの方があれば教えてください。

感染症ですからね、備えとしては「やばくないかもしれないけど、一応やばいものとして扱いましょう」という構えが必要でしょう。「推定危険」を前提にして、あとはちゃんとデータを集めて妥当な線に近づけていけばいい。それをやらないから自分でデータを集めて考えています。

たとえばPCR検査で陽性が出た人=感染者ではないということもわきまえています。ですから、前は混同して使っていますが、毎日「感染者」として報道される数値も、「PCR陽性者」と最近はつとめて表記するようにしています。

どういうことかというと、PCR検査というのはウイルスのかけら?や死骸(ウイルスというのは生物ではないのですが)みたいなものがたまたまあっても、それを陽性として判定することもあるからです。

というあたりも考えて、インフルエンザが直接の死因だという3千人という数値に、最終的には別の死因の人も加えて1万人、新型コロナも新型コロナが絶対的に死因だとは言えない人も含めて1万人説を採用して計算しました。

全体を通して言いたいことは、少なくとも2020年より前の「普通の生活」をしていたら、感染した人の数は60万人やそこらでは済まなかっただろうということは言えることです。(だってインフルエンザがまったく流行できないぐらい封じ込めたわけですよ。)

2020年の段階では冬になったらインフルエンザとダブルで流行するのではないか、という予想がありました。結果としてインフルエンザはまったく流行できませんでした。その隙間を縫って、コロナの感染は増えてその数値が60万人だったということです。

だから、インフルエンザよりもコロナの方が感染力は強い。そして、いろいろなマイナス要因を排除しても、コロナの方が致死率は高い。だとしたら「推定危険」という立ち位置で、あとはまともなデータをたくさん集めて、根拠のある対策と程度を実行しつつ、修正していくということだろうと思います。

今回は、たまたま知っていた情報でしたが、知らないこともあると思います。また気づいたことがあれば教えてください。

 

生活整体研究家
進化体操と和の体育

津田啓史 拝