手が止まるのは、全体性を高めるところ

生活整体 野口晴哉に学ぶ

【 手が止まるのは、全体性を高めるところ 】

2011年の後半、ほとんど終わりかけのころに進化体操ができました。改良しながらせっせと二年ほど続けていて、2013年になると人に手をのせるだけで相手がとろけるようになりました。

進化体操というのは、原初の生き物から脊椎動物の進化に沿って人間になるまでを、背骨に通る波の形で6種類の生物モデルの形に割り出して、できるだけ無意識な反射的な動きで動いていこうという体操です。

人になる前は猿。その前は四つ足の哺乳類。その前にはカエルや鳥みたいな手足羽を開閉する生き物。その前には横8の字でひねって動くトカゲ的なご先祖様。その前は海にいましたから横波で動く魚。それ以前は伸びと縮みしかできない直接のご先祖様じゃないですけど、くらげみたいな生き物。

これらの生物モデルの動きは、実は人間の身体の中には「土台の骨組み」としてしっかり入っているので、それを無意識な反射で取り出して動いてさび落としして油をさすことで、人間の動きがより十全になるんじゃないかという仮説です。

そういう進化体操というものを作って毎日やっていたら、どんどん自分の身体が繋がりが良くなって柔らかくなっていきました。結果として整体の最中に軽く手をのせただけ、触れたただけで人がグニャグニャに力が抜けていく。いわゆる「とろける整体」というのが発現したんですね。

そうやって進化体操で自分の身体に磨きをかけながらとろける整体を毎日やっていました。

それで、あるとき野口整体の愉気の「自然に手の止まるところ」というのを、進化体操でどうなるか試してみたんですね。その実験で自分の中で一つの答えを得ました。

とにかく「悪いところ」「病んだところ」に手が止まっている感じではないんです。壊れたところに手が当たっている感じじゃない。じゃあこれは一体何なんだろう?ということです。

※ここから、この原稿のもとになる動画は実技に入りますので、趣旨のみ書いていきますから、実際は明日紹介する動画を見てそちらで確かめてください。

それで、例えば立って伸び縮みだけをする、外見はくにゃくにゃなスクワットという感じのくらげ体操というのがあります。

くらげ体操をしている人の背骨に沿って手が止まるところを割り出して当ててみます。すると、身体全体の伸び縮みの動きが途端に何割増しに大きくなります。

筋力を強くした感じではないんです。それでは動きが硬くなって伸び縮みしなくなりますから。ぐにゃぐにゃに伸び縮みする部位が増えて、範囲が大きくなって、動きそのものも大きくなるけど力みはない。そんなふうな動きが突然出てきます。

全体性が回復します。統一度が上がるとも言えると思います。

動画では語られていませんが、この「特定の部位に触れるだけで、いきなり運動の能力が上がってしまう」というのは、私は野口整体の世界(のさまざまな先生方)を通じてしか体験したことがありません。

これはもう無形重要文化財です。そういう身体へのアプローチ方法があるということを、なんとしても次世代に継承して、世の中に体育に組み込むべきです。(つづく)


「生活整体」と「和の体育」研究家
触覚の体育・進化体操

津田啓史 拝

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