(58)画期的な体調改善
二週間の合宿研修を終えて、あたらしい職場、やはり海鮮板前料理の店「はまつや」での住み込み貯蓄生活が始まりました。
このあたりは、この連載の初期に書いてきたこととかぶります。とにかく異常と言っていいぐらい身体が軽い。あんまり軽いものだから、まどろっこしくて歩いていられない。お店の買い物でも飛ぶように走っていました。
そうすると、自分の走る姿が一瞬お店のショーウインドウに映っているのが格好良く、それにちょっと嬉しくてまた速度が上がるなんて気分で走っていました。
開店直後の店は忙しく、定時の12時で終わることはほとんどありませんでした。1時2時になることも珍しくありません。お店のハッピを脱ぐこともなく、リビングのソファでそのまま寝てしまうこともしょっちゅうでした。
毎日5時起きしていた沖ヨガ修道場の生活習慣改善効果は、恐るべきものがありました。毎朝7時半になると、お店の生ごみを業者が回収に来るのです。その回収車の音が聞こえると、眠っていてもぱっと目が覚めるのです。そして、勝手に起き上がるのです。
そして、目覚めた身体は階段を降り、回収あとのごみ箱とごみ置き場を洗い始めるのです。そして、お店のいすを全部上げると、掃き掃除を始めるのです。もうびっくりです。
お店の買い物や仕込み自体は、夕方は3時ぐらいから始めれば間に合います。午前中の空いた時間で沖ヨガ修道場で学んだトレーニングの復習をしていました。特に強化法という、かなり特殊な筋トレのようなものをやりました。四つん這いで走ったり、ブリッジで歩いたりするようなものです。
お店は松江の駅からは近いのですが、はまつやは駅に近い大通りから横丁に数件引っ込んだところにありました。なので、その道を通るのは、横丁の仕出し屋さんとか、通用口から入る銀行の社員さんとか限られており、人通りはあまりありません。なので、そうやって路上トレーニングをせっせとやったりしていました。
そうやって沖ヨガ修道場の復習を午前中に、午後からは仕込み、夕方からはお店という生活を続けていました。沖ヨガ修道場で学んだことをそこそこ復習できていたからこそだったのですが、疑問というか、悩みが湧いてきました。