津田啓史のウイルス探求中 その6

【津田啓史のウイルス探求中その6】

この連載は、実態もよく知らないでただ恐れるのもしゃくにさわるから、できるだけ幅広く実態や特性を知って、その上でただしく警戒すべきは警戒しましょう、という意味合いで書いています。私自身が知りたいのでいろいろ調べていき、せっかくなのでみなさんにも聞いてもらおうというわけです。

岩田先生の本「感染症は実在しない」(インターナショナル新書)を引用部分ぐらいまで読んだ翌日に、東京大学の児玉先生のyoutubeを観ました。駒崎さんとの対談のやつです。(下記)それまでにも何本か見ていますが、新型コロナの対策に関して語っている専門家の中で、本当に真摯に大規模で一面的でない対策を訴えている、私の感覚では納得度が最大限に高い人です。

国会に参考人として呼ばれて、大学閉めている場合じゃない、研究者も企業も政治も一体になって今すぐ対策しましょう!と極めて詳細な対策を涙ながらに訴えた先生です。その児玉先生の訴えられている中に、「無症状の感染者を見つけ出して、感染を広げる人、広げない人、ちゃんと研究していこうよ」というものがありました。

報道も政策も、ほぼ「納得できる筋の通った解説や方向性」が見当たらないなかで、「極めて筋の通った解説や方向性」のあるものだと思います。専門家ではない私には、本当に正しいかどうかは分かりませんが、新型コロナに対する「わけのわからない意見や対策や政策」が交錯しているなかで、まっとうだなと感じられるものも見ておいて損はないと思います。

●教えて!児玉先生 駒崎弘樹×児玉龍彦(2020年7月10日)

全国一律一斉休校なんて不合理。大規模で効果的な検査で、感染の震源地を特定して面で制圧していく。無症状の感染者のうち、どういう人が人に感染させるかの研究など、納得度の高い提言のまとめです。こうやればいい、ということが見えている人が、それがままならない(例えば大学は感染しちゃいけないのを優先して、研究しないで閉じてしまうことなど)すごいストレスだろうなと心配になります。

下記は少し長いけれども、現状分析を網羅して理解されるのにはいいかなと。

●記者会見
「新型コロナウイルス」(33) 児玉龍彦・東京大学先端科学技術研究センターがん・代謝プロジェクト プロジェクト リーダー/ 村上世彰・一般財団法人村上財団創設者 2020.7.3

●【国会ダイジェスト字幕付き】児玉龍彦教授、渾身の訴え「このままでは来月は目を覆うような惨状になる・・・」コロナ対策とGoToについて言及【参議院新型コロナ閉会中審査】

これらの国会発表や記者会見からもう何日も経っています。見えないところで、ちゃんと提言の方向に向かって進んでいってほしいなと思います。

児玉先生みたいな提言をする方がいる一方で「GO TO トラベル」みたいな「助かる人がいるのは分かるけど、少なくとも今ではないでしょ」としか思えない政策が実行されます。

同じ問題でも、人はどうしてこんなにも違う対応するんでしょうか、という角度から運動やトレーニングを語る内容は、次回に!