脳は空想と現実を判別できない、という作用を使えば!

【脳は空想と現実を判別できない、という作用を使えば!】

脳は空想と現実を判別できない、という言葉は、イメージトレーニングの効果を説明するときによく使われます。

だから、自分が何かの目標を達成した情景をありありと描けば、脳はそれを現実として受け入れ、つじつまを合わせるべく動き出す、引き寄せます!というような解説ですね。この話の真逆の話もあるので書きたいのですがそれは、また別の機会に。

いずれにしても、脳は空想と現実の区別がつかない、というのが実際に人間の身体に起こる事象であるとすると、そういう「脳ってけっこうだまされやすいじゃん」という作用を使ってあなたの身体を短時間で整えることができます。それが皮下チューニングです。

皮下チューニングというのは、皮ふに手を密着させて、皮ふを高速に動かすと、物理的な作用でその部分が温まり、ほぐれ、流れがよくなる。これは想像ができます。ところが実際には、それにとどまらず、その部位を中心にして運動能力が一気に増す。柔軟性や可動域、滑らかさ、軽快感などの総合力ですね。

皮ふというものを考えてください。皮膚は自分と外界の境目ですから、外界の情報を得るためにあらゆるセンサーがたくさんついています。そして皮ふは人の運動にともなって、主としては関節部分で伸び縮みします。ただし皮ふは一枚につながっていますから、関節まわりの皮ふだけでなく、そこから最低でもお隣の関節周辺の皮ふまで合わせて引っ張られ伸び縮みします。

何が言いたいかというと、ふだん皮ふが伸び縮みしているという情報は、ほぼ運動にともなってしか生まれないということです。だから、脳にとっては皮ふが高速で動いているという情報は、「もしかして俺って、今、高速で動いている?」と誤認識してしまう情報に十分なりえるだろうということです。だって身体感覚のない空想でさえ、現実と認識できる能力があるんですから、身体感覚に皮ふの運動があれば、それを運動と認識する可能性の方がはるかに大きいです。

皮下チューニングの皮ふを動かす速度というのは、通常の運動で行われる速度よりかなり速いです。ということは脳、ないし神経回路は「わー、俺って今めちゃめちゃ速く動いている、、、かもしれない?」程度の情報としては十分身体に認識されるということですね。

そして、私がその身体の方だったら、そういう情報にどういうふうに対応するかです。超高速運動をしているとしてら、下手な力み、部分的な力みは手放します。だって高速運動は身体に対する負荷が大きいですから、下手に硬いところがあると壊れます。そして、前回にこの読み物に書いた「繋力」を増やします。一か所の負担をできるだけ全体に分担できるようにします。そうしないと壊れますから。つながりのいい、チームワークのいい身体にします。武道などで言われる統一体、の方にシフトします。私が身体だったらそうします。

さて今回紹介の動画では、歩行や走行動作で伸び縮みする足首と足の甲の皮ふを動かしています。身体からすれば、「寝ているつもりだけど、情報は高速で歩いているか走っているような情報が来てますけど、どうしましょう」という事態です。

【動画】足を軽くする

私が身体だったら、その高速走行に耐えられるように、足から腰、背骨の連繋力をできるだけ開放して、備えます。

結果として、部分の筋力にまったく頼った感じがないのに、軽快に足が上がり、身体の統一感覚が増えます。足先から伸びた根っこが胴体の上の方まで伸びている体感を持てたという人が結構おられる。

「進化体操と和の体育」の世界では、筋力でも瞬発力でも持久力でも、まず「繋力(けいりょく つながり、まとまり)」を高めることを優先することを考えます。だから誰でもできる。無理がない。

はやくどの地域のみなさんも、自由に受けに来られるようになればいいなと切に願います。それまでは動画でどうぞ体験してみてください。

 

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