発熱してくれてありがとう そのメカニズム
どんなに気を付けてもうつるときはうつる。
まだまだその正体がはっきりしない新型コロナは、先にかかった人がおられてこそ、データは集まり少しずつ解明が進みます。いつかは私もかかる事と思います。
先達のみなさん、お疲れ様です。ありがとうございます。
意味なく恐れるより、いろいろ知ってやれることを増やしましょう。
ということで今日も免疫のお話。免疫と発熱の関係です。
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【発熱してくれてありがとう そのメカニズム】
最近はお医者さんでも「むやみやたらに熱をさげるもんじゃない」と言われるのを耳にするようになりました。熱は身体が壊れているから出てくるのではなく、免疫を高めて身体が異物と戦いやすいようにわざと上げているということですね。
そのこと自体は徐々に広がりかけているようですが、詳細なメカニズム自体を世界で初めて解明したのは日本の大学で、2013年阪大医学部の研究です。
白血球というのが、病原体を退治しようとする働きを持っているのは知られています。白血球には穴が開いていて、そこには二本の棒状のたんぱく質がねじり合うような形のふたがついています。体温が37度ちょうどになると、そのねじりがほどけて穴があきます。そこから水素イオンが血液中に一気に放出され、病原体を殺す物質をつくる、ということがわかりました。
というNHKのニュース映像はこちら
ニュースの最後のところでびっくりしたのが、このメカニズムを解明した藤原先生へのインタビューで
「このメカニズムを研究して、高齢者が重症化しないですむような免疫をよくするお薬をつくるのに役だてていければ」
わー、お医者さんってそう考えるんだ。こちらは「だからむやみやたらに解熱剤を使うのはかえって治癒を遅くしていますよ」ということしかおもいつかないからなー。
そうですね。このお医者さんも高齢者のこととか心配して薬につながればと言われているわけですから。そういう方面はお医者さんにまかせて、まだ高齢者までには時間がある人は、できるだけ、薬を使わないで、熱を下げないで免疫の対応能力を上げておきませんか?という提案です。
ちなみに野口整体では、発熱したら「熱を出してでも何かを処理したい身体」に沿っていくということで「発熱に協力しよう」と考えます。蒸しタオルを作って、後頭部を温かいものに取り換えながら40分ぐらい温める。もっと熱を出しやすくする、という方法が紹介されています。
はい、そう書きながらこの方法がおすすめですとは書けません。なぜかというと、実際に私自身が実行した体験がほとんどないからです。熱がしっかり出るような系統の風邪をひくことがほとんどない。10年に数回あるかないかです。ほとんど記憶にありません。それで自分の身体で「後頭部の蒸しタオル」を確かめたことが一回か二回しかない。
その時は、「ささっと熱が上がってどっと汗をかいて風邪がすっと抜けた」とはなりませんでした。一日か一日半か、それぐらいだらだらと発熱が続きました。だから実体験をもって太鼓判を押すとはなりません。
ただしメンタル面は全然変わりますね。「熱が出たな、いやだなー」と思いながら風邪をひくのと、「おお、熱だ、すごい頑張ってくれているんやなー、出ろー、出ろー、がんばれー、もっと高い熱でろー」と思って寝ているのでは全然違います。
37度以上に体温が上がるときに、そのシステムを薬物を使って代行させられないかと考える医療に対して、発熱する機能がんばれと蒸しタオルで応援する方が誰でも手軽でよさそうだとは思いませんか?お薬を否定するわけではありませんが、まずそういう身体が何かに対処しようとして出てくる働きを十全に働かせるにはどうしたらいいだろう、から始める方が自然だと思うのです。
今日の動画では、目の疲れを取る整体の手当のかたちを、整体を「受ける人」に構えてもらいます。つまり「目の疲れを何とかしようとしている人」として構えてもらうわけです。そうすると、目の疲れによって生じた閊え(つかえ)や詰まりを抜くのに最適な一点が生じてくるので、それを押さえるという整体になります。
【今日の動画】
受け手参加型のとろける整体 足先だけで全身調整 目の疲れから来る首や肩の疲れを抜こう
相手に生じたものを応援する。考え方としては発熱を蒸しタオルで応援するのと同じ考え方です。