新型コロナ ダイナマイトの導火線に火を近づけないこと

【新型コロナ ダイナマイトの導火線に火を近づけないこと】

話があちらこちらに飛ぶ、このブログ「コロナや免疫にまつわる話」です。公的にアナウンスされるのは「三密を避け、マスク手洗い、ソーシャルディスタンス」という4月5月から変わり映えのしない具体性が薄いアナウンスだなと思います。なので、そうでないものを探して書いています。今日はまとめみたいなことをやってみます。

まず、感染対策として私が親和性を感じるのは、京都大学の宮沢孝幸先生の「百分の一作戦」です。

同じく京都大学の藤井先生の「半自粛の勧め」とセットです。

「半自粛」では「ウイルスは粘膜からしか感染できない」という事実を明示されています。これが大事です。「ダイナマイトを持つときは、導火線に火がつかないようにしましょう」というわけです。最終的に導火線に火が接触しなければ大丈夫だということです。この簡単なことを前面に出して明示している人をほぼ見かけない。

●接触感染は、感染できるだけの分量のウイルスがついている手(など)で眼鼻口の粘膜を触り、必要量を付着させることで感染することができます。

●飛沫感染は、ウイルスが漂っている空気を、感染できるだけの分量を鼻腔~口腔~気道という粘膜を通して吸い込むことで感染できます。

死亡率の高い高齢者や基礎疾患を持たれた方への配慮対処は十分にやりつつ、その上でコロナ以前の生活は「上の二つの可能性をひたすら下げることで可能なことはやりましょう」というのが半自粛の考え方です。決してコロナか経済かで経済優先ではないです。両立させるための提案だと受け取っています。

そのためのもう一つの考え方が、宮沢先生の百分の一作戦です。

ウイルスをゼロにするのを目指すのではなく、薄めて感染確率を下げる。あくまでもイメージですが、ウイルスの濃度を百分の一に薄めたら感染できないでしょう、という考え方です。ウイルスをゼロにするとか接触可能性をゼロにすると考えると、普通の生活ができません。だから換気で薄める、手洗いで薄める。マスクで飛ばさない、そういうことです。

この考え方の背景にあるものに、ものすごく納得してしまった、藤井先生と宮沢先生の動画の対談での宮沢先生のお話。

ちなみに宮沢先生は医師ではなくて獣医学の専門家です。人に新型コロナをわざと感染させて研究なんか倫理上できません。宮沢先生は動物実験でウイルス感染させて研究するということは日常なわけです。そうすると「そんなに簡単に感染なんかしてくれないんです。そんなに簡単に感染してくれたら研究がどんなに楽になるか」と実感をもって語られていました。なるほどなー、です。

もちろん、同業の方が自分に感染させてしまい命を落とされた例もあり、その恐怖というものも十分にご存じの立ち位置です。

宮沢先生は一番まともなことを言われていると思うのですが、不幸なことに「コロナはただの風邪だ」派からも「コロナは恐怖の伝染病だ」派からも攻撃されます。ダイナマイトは導火線に火がつかないと危なくないから、絶対に導火線に火を近づけないようにして、その上でできる生活は以前のようにやりましょう、と言われているだけです。

こうやって書くことで感染について整理しましたら、一つ大きな疑問というか見落としがあることに気づきました。という続きは土曜日に。

 

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津田啓史 拝