感染「発覚」者が増えているということは

■■ 感染「発覚」者が増えているということは ■■

以下に書くことは医療や福祉の最前線で感染防止、治療などに尽力されている方々への配慮は少し欠けた視点で書いていることをまず最初にお断りしておきます。現場は本当に大変だと思います。

屁理屈だと憤慨なさる方もおられるかもしれませんが、筆者は「あ、そういうことか」と見方が変わったことがありましたのでいくつか。今回も最前線の医療従事者の方々の大変さには留意していない角度で話を進めているので、そのことは事前にお断りしておきます。

 

●PCR検査陽性だったということは、、

PCR検査陽性者が大阪では480人でました!と報道されると「ひどっ」「こわっ」と反射的に思います。最近、陽性者がその後どうなるのか(自宅・ホテル・入院・重症などに分かれる)というのを何回か調べていたせいでしょうね、違う反応になりました。

報道で480人の感染者と発表されたとしたらそれは「PCR検査で陽性になった感染の可能性のある方が480人、感染のできない条件下に移されました、移されることになりました」ということなのです。陽性になった人と、聞くところによると濃厚接触者の認定をされた方も、病院か、ホテル隔離か、自宅待機かに分かれて、少なくともほとんど人に感染させられない条件下に移動させられます。

つまり、今の日本では陽性発覚は、感染機会がほぼないという環境に移されるということとほぼ同義なのです。つまり480人の感染させる可能性のある人が娑婆から消えました、消えますというのが陽性者480人という数字の裏側の実態でした。

 

●一直線のグラフは感染率の下降を表す

実行再生産数という「人にどれぐらいうつしているか」を表す指標があります。100人の感染者陽性者がいて、次に感染した人が100人なら実行再生産数1です。120人に感染したら1.2です。1を超えると感染者は増え、1を割ると感染は収束に向かいます。だから感染症対策というのは、この実行再生産数を1より小さくすることなのです。そうすると収束に向かいます。

100人の感染者のいるときに、実行再生産数が1.1なら次の感染者は110人になります。10人増えます。その110人の人がまたその1.1倍の人にうつしますと次の感染者は121人になります。11人増えます。つまり感染拡大確率(実行再生産数)は同じでも、分母が増えますから感染者は増えていきます。すると日々の感染者のグラフはなだらかな上昇から急坂へと変わっていきます。

テレビの巨大障害物競争の「サスケ」の「そそり立つ壁」みたいなグラフになります。海外で一日の感染者が何千人、何万人になっていったときのグラフというのがまさにそうなっています。

今、日本は過去最大の感染者数になっています。それで都道府県別のグラフなどをチェックします。すると、感染拡大中の都道府県は一直線(ほぼ)に増えてます。数字も過去最高を更新します。だから見た目はすごいですし、大変だという感じです。

でも実はこの「一直線の上昇線」というのは、先ほど書いたように時間とともに流行が抑えられているということになります。上に書いたように実行再生産数が一定ならば、上昇は「カーブ」します。日々の感染者数が10人、11人、12人、14人みたいな時が感染拡大です。

これが100人、110人、120人、130人という毎日10人ずつ上昇する直線のグラフは、分母が大きくなっているにも関わらず、毎日の増加人数は同じです。ということは実行再生産数は下がっているということです。感染の勢いが落ちているということです。つまりアメリカやヨーロッパのようには「なれない」ということです。

さきほど東京都が、過去最大の580人になったという速報が流れていました。それでグラフを見ると、ほとんど11月1日あたりからの11月の一定の角度の直線の延長線上でした。つまり累積の感染者はもちろん増えているけれど、感染の勢いはわずかずつでも下がり続けているということです。

(出典:特設サイト 新型コロナウイルス

大阪は違います。大阪の過去のグラフを見ると、11月23日の連休の前までは日を追うことに上昇カーブは少しずつですが上向きに急になっていました。つまり本当にやばい増え方をしていました。だから大阪はもう数日みないと安心できません。

(出典:特設サイト 新型コロナウイルス

ちなみに北海道です。11月10日ぐらいで伸びは鈍化して、11月下旬で下がり始めています。ということは感染の勢いはすでに下がっているということです。今のグラフは、2週間前の社会生活の中で感染した人の二週間後の結果だということです。

(出典:特設サイト 新型コロナウイルス

だから北海道などは2~3週間前のレベルの対策と道民のみなさんの自衛ですでに感染者が減る方向に向いているということです。今の結果は二週間前の生活、いま打つ対策の結果は二週間以後に出る。だから今一部の業種や地域に休業や時間短縮の要請をして感染者が下がったとしても、その対策と結果は何の関係もありません。

私が書いていることは、必要以上に自粛して生活が立ち行かない人を増やさないでという立ち位置です。ただそれが言えるのは、医療関係者の人に十分な対策や補償がなされていてということが前提になります。そこは有権者として国の施策を強く望みます。

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具体的にどうしようかという指針が、感染の水際対策「百分の一作戦」

●換気してウイルスを薄める 
●最終的に眼鼻口の粘膜にウイルスが付着しないようにする

そして、そこをすり抜けて侵入してきたウイルスに対しては、
鼻からのどにある守衛室と免疫警備員さんたちに活躍してもらうために、質のいい鼻呼吸で免疫機能を十全に働かせる

●鼻うがい
【動画】花粉症軽減も。鼻うがいの実演

 

●あいうべ体操など舌の活性化
【動画】インフルエンザを止めたあいうべ体操

 

●鼻呼吸
【動画】あなたの免疫の仕組みを働かすには脱・口呼吸、鼻呼吸が必須
 裏で支えているのが舌の位置(1)

 

【動画】あなたの免疫の仕組みを働かすには脱・口呼吸、鼻呼吸が必須
 裏で支えているのが舌の位置(2)

というあたりを参考にしてください。まだご覧になっていない方はどうぞ。

 

整体の目的は整体師がいらない世の中をつくることだから
生活整体研究家

津田啓史 拝