元気になる!を考える 4

【元気になる!を考える 4】

●何かを買うと罰金10%の怪

消費税というのは、ものを買うと10%の罰金を払わないといけないという実に不思議な税金です。人がどんどんお金を使ってものを買ったり、未来に投資したり(勉強したり研究したりだってそこにお金が動けば消費です)して進もうとする行動にブレーキをかける税金です。

レジ袋3円だって払いたくない人が、消費税10%の影響を受けないはずがありません。無駄や贅沢だけでなく、未来のために必要なことにもどんどんお金を使わなくなってしまいます。

「消費税は全額福祉に使われる」というのもはなはだ怪しく、統計データで見ていくと、別に福祉には手厚くなっておらず、一方で法人税は減税されて、その減収になった金額の7割8割を消費税で補填しているといって帳尻が合うような経緯をたどっています。

 

●国債は借金ではなく、ただの通貨発行の記録

「国民から集めた税金で、国のもろもろを運営する」という常識自体がはなはだ怪しいのです。だって明治政府が成立したときに、国民から集めた税金で活動を始めたのかということです。違うでしょう。税金を集める仕組みそのものがないんですから集めようがない。

最初にお金を発行して、それでもろもろの必要な仕組みを整えていったのが先でしょ、ということです。そのお金を返さないと政府がつぶれるかといえばつぶれない。返す必要があるかといえばないのです。

国の借金=実はただの貨幣の発行額=というのは国が成長すればするほど増えるようにできているのです。国は借金の金額で破綻するのではなく、ものやサービスを供給する力が損なわれたら破綻するのです。

だから極端な話、一軒のお店も一軒の工場もつぶさないことを考えるべきなのです。

 

●そろそろ終わります。

実はこの続きをまだまだ書いていたのですが、ここで止めることにしました。

何が言いたいかといったら、この国はもっと何とかなるのに、できるのに、お金というものが何なのかという一歩目のとらえ方を間違えているから、今も、これからも間違った方向に進まざるを得ないのを何とかしたいよーということです。

でも、書けば書くほど逆効果のような気がします。それぐらい「お金や税金に対する今の世の中の常識」と「本来の成り立ちから考えればこうやった方がいい」というものに距離があるからです。

書けば書くほど「訳のわからない話」になりかねません。

それでも書いてしまうのは「今ならまだ何とかなる話」だからです。お金や税金の常識を正して、何もかも国民の税金を集めてまかなわなければならない、という間違った前提を覆せば、あらゆる手が打てるからです。

お金に値打ちを宿しているのは、政府ではないのです。働き者の国民と先人が積み上げてきたこの国のインフラや生産力です。

ただの「円」という紙切れを渡すと、この国の人はたちまちせっせと働き、品質のいいものが出てくるから、その紙切れに力が宿るのです。

ただの紙切れにエネルギーを宿しているのは実は国家や政府ではないんです。勤勉な国民の過去の努力と今の力があるから、ただの紙切れが人の生命を左右するぐらいの力を持つのです。

だから今国が足りないところや自粛補償にお金を配っても大丈夫だし、未来の借金で国が疲弊することはないのです。

商店や工場がつぶれるのに任せて、国を貧しくして、勤勉な働き手のいない国になるのを放置して供給能力が落ちたら、お金の値打ちはだだ下がりします。

そうなってからだと遅いので、悶々としてメルマガで書いてしまうのです。

勤勉な国民の総力がこもっているから円というお金に力が宿ります。国がお金を配るといっても、恵んでもらっているわけではないのです。お金に力を与えているのは国民なんです。

逆に、怠け者で質の悪い仕事しかできないような国民の国になったら、お金の値打ちは下がります。だってそういう国では高いお金を出さないといい品物やサービスは受けられないわけですから、それだけお金の価値は低いということです。

お金の価値というのは、一日で乱高下しません。だからお金を刷って配っても、今の「日本品質」なら大丈夫なのです。でも、政府がお金をけちって、日本の品質が損なわれるのを放置していったら、先はやばくなります。

お金に価値を宿しているのは、日本人の勤勉な性格と実際の技術力などの総合力だということが分かりました。ようするに、国民の質と力が通貨に価値を与えているのです。

興味と希望にあふれた目を輝かせて、フットワーク軽く粘り強く物事に取り組む。そういう人間が増えるほど、この国は大丈夫です。そういう力の総合力が通貨にも力を与えているのです。

つまり最後は一人一人の人の質が国力や通貨の価値につながっていくわけですから、整体や和の体育でキラキラした目の、フットワークは軽いし、粘り強い人をたくさん増やすことが、そのまま国の元気にもつながるのだ、と整理がついたところで、いったんこのテーマの読み物は終わります。

みなさん、まずは消費税は止めた方がこの国のためになるというあたりだけでも覚えておいてください。ある程度コロナが落ち着いたら、「コロナでお金を配ったのを取り戻さないといけない」みたいな理論で、消費税をさらに増税みたいな話もでてきてもおかしくないぐらいとち狂ったことを国はやっています。

輸血をして元気になった人から、元気になったんだから血液を返せというぐらいばかげた話です。(この連載終わり)

 

個人の整体を考えるなら、国もまともにならないと無理だから、国やお金の問題も同時に「本来どういうものなのか」を考える生活整体研究家
進化体操と和の体育

津田啓史