身体の言い分を聞く という呼吸法を使ったセルフ生活整体のしかた 4

【身体の言い分を聞く という呼吸法を使ったセルフ生活整体のしかた 4】


●実体験をいろいろご紹介


冷えてねじれやすい昨今です。私も左右差が出てきました。首の右側に少し硬い部位が顔を出しました。

犬の散歩をしながらこの「深呼吸+歩くセルフ整体」をやりました。左を向くと首の右側の硬いところが邪魔をして向きにくい。右を向くと呼吸が深くなります。

愛犬の散歩をしながら、右を向いて首が自然に戻るのを待ちました。じっくりやっても3分もかからないで首は正面を向くのが楽なバランスに戻りストレスなく左を向けるようになりました。

夕方早く、独居の母を見舞うのに出かけました。駅まで歩く途中に首を調べましたら、午前中とは逆に左を向くと深くなります。何かを探すようなふりで、駅までの途中数分を左向きで歩いていきました。そして今、電車の中です。首は右の違和感は多少ありますが、その違和感が出るところまでの可動域がめちゃくちゃ広がっています。

感染予防の意味もあって、ガラガラの指定席に座っています。そして、背もたれの上の方に、首の付け根=肩甲骨の上の方あたりを押し付けて、少し顎を引くと、その日最高に呼吸が深くなるのを感じました。首にとっての次に調整してほしい角度がそれなんでしょうね。

先週末、テレビで巨人阪神戦を見ていました。その時にこの「首と呼吸の生活整体」を思い出しました。少し右を向くと呼吸が深くなります。しかし、右を向くとテレビが見えません。

そこで立ってテレビを見たまま、身体を左に向けました。分かりますか?首を右にねじるということは、首から下を左にねじるということです。テレビから目が離せない私は、首から下を左に向けて立つことで、首を右にねじった状態を作ったわけです。

そうすると呼吸が深くなり、身体の内面の調整が起こりますから、テレビを見ながら首の調整を行ったということです。この場合は、首は視線で固定されていますので、深い呼吸を追いかけていると、次第に身体の方が右回転する方向に戻ってきます。自然に調整されてくるのですね。

さらっと書いていますけど、これは体育・スポーツ・整体などで考えられていることとは真逆のすごいことなんですよ。

つまり、「まずどうやれば私の身体は深い呼吸になるかを調べて始める」というステップを踏む行為が、身体にとっては「ねじの穴にちゃんとねじをねじ込む行為」のようなものだとすれば、呼吸法もヨガも健康運動も、ただなんとなく始めた場合は、「ねじ穴のないところにねじをねじ込もうとしているきわめて不自然な身体にとって迷惑極まりない行為」だということになるわけですよ。(つづく)


生活整体研究家
進化体操と和の体育

津田啓史 拝

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