津田啓史ものがたり「私がこれまで行ってきたこと」

元々大学の新卒でヨガの指導員になったのですよ

というのは、身体のことをやりたかったのは
確かなんですね

小学校ぐらい(の頃に)でヨガの本を読んで
高校ぐらいで鍼灸とかの資格を取りたいなと思っていた

そっちの方面にいきたかった

大学は全然…

大学の時点では法学科だったんですけどね

その頃は日本一の商人(あきんど)になるんだって
3年生まで思っていて

あることがきっかけで
「あ、オレ、ちょっと儲かりだしたら たちまちお金に全て奪われる」
みたいな感じになってしまって

これはまっとうな商人(あきんど)になられへん(笑)

そんなことをやっている時に バイト先で
和食のお店ですけどね

仕事が終わったら自分が本で勉強していた
指圧をマスターとか板前さんにやっていたんですよ

それをやってる瞬間、
だからそのときはもう日本一の商人(あきんど)になる夢が
「アカンなぁ」と思っていた時に

板前さんの指圧をしていた時に
「あれ、オレこの道 大好きやったやん」

「ずっと勉強してたやん」

「あっ この方向で行ったらええんや」

って、ずっと大学の在学中に思っていた

本物の武道をやりたい

ヨガもスゴそうだ

鍼灸なんかの資格も取りたい

とりあえず3つに絞って

たまたま自分の実家が
ヨガの指導員養成コースをやっているところが
すぐ近くに良いところがあった

予算とかいろんな関係もあって
取りあえずヨガにお世話になった

良いところだったのですよ

良いところだったんですけど

師匠が天才なんですよ

大きい団体で、来られている方はどんどん元気になっていく
これは間違いないのです

間違いないのですけれど…

インドヨガでしょ

インドそのままのことをやってるわけじゃないのですよ

なんで良くなっていくのか、っていうメカニズムが分からない

ある程度、現代人向けにアレンジもされています

たぶん、インドヨガをそのままやっていたら、
逆に生徒さんは来ないですよね

良くなってるんだけれど、元気になってる人も多いんだけれど

圧倒的に多いのだけれど、メカニズムが分からない

その頃に「野口整体」というのを知って

ヒトの背骨を見るとそのヒトの性格、病気になりやすい傾向、
全部背骨から読み取った達人がいた

こんなすごいモノがあるんだ

背骨が読めるようになったら

例えばこのヨガのポーズをやったら、
このヒトが本当に整ったかどうかが背骨でわかるんじゃないか

(それで)整体やりたいな! と思ってた

「本当の才能」とプラス「努力する才能」

小中高の同級生で今、整体武術家として活躍している

河野智聖先生がその頃中国拳法をやっていらっしゃって、

「野口整体っていうスゴイものがあるぞ」と言って

入門されて

亡くなった岡島瑞徳先生に入門されて、

あっというまに 代稽古が出来るようになって

ものずごい素質があったのですね

その河野先生に 10年ほど 整体や武術的な身体の使い方を学びました

ここでもまた「素質がある人間」と「素質のない人間」との差を(感じた)

背骨が読めるようになりたいと思ったのが整体の最初

河野先生は読めるか読めないか(といえば) 読める

それに比べると 10年位やると 読解力の差が(つく)

「あのレベルで読めるようにはならない」ということが逆に分かった

数多くのことを学ばせてもらったので

「ヨガ」という自力の体操と「整体」という他力の調整法を合わせて
どこまでいけるのかというので、独立してやりだした

食っていけるだろうと思っていたが、間違いです。

食っていけません

自分の実力を過信していました

実力云々より先に ある分野で才能があるということは

「本当の才能」とプラス「努力する才能」もいるんですよ 必要なだけ

「努力する才能」自体が無かった

独立して時間のある時に 本当に一日中ゴロゴロしちゃう
怠け者の自分みたいなモノを突きつけられましたね

それなりに独立してやっていたのですけど、あるところで見切りをつけたのです

「やればできる」とヒトは言うけれども、

「やればできる」ことは良く考えると、「もう、やってるやん」

「やればできる」と思いながら、やれないことは
「やればできる」と思っても出来ないこと

やれるようになるためには、もう一歩、もう二歩、降りて

このような仕組みの中に、自分を当てはめたら
怠け者の自分でも 努力していける

そこまで どんどん バックしたらって言うのかな

それが、上手くいき始めたことのひとつ

自分に素質も才能も、努力する才能も無いということが分かった時点で

もう、40代半ばでしたからね

今さら失敗できないわけですよ

何を中心にしてやるか

失敗しないことをやらないと、食っていけない

「100年輝く和の体育を次世代に残すには」

じゃ、どうしたら良いかと考えたら 達人を研究している中で

達人は後天的な努力も、ものすごいのだけれど

先天的に動物として持っているモノを使っている度合いが
ものすごく高いヒトが達人の中に多数含まれている

後天的な努力というのは 年数もかかるし、根性もないのだけれども

もともと動物としての 人間が持っている「動物力」みたいなモノを
実は、達人たちは たぶん先天的に引き出す能力に長けていたのですね

ここ(先天的に動物として持っているモノ)はハズレがない

誰でも持っている能力を出すのだったら、ハズレがない

その中に河野智聖先生から学んだ、整体をベースにしていくと

人間の身体には 人間に至るまでの動物の進化が宿っている

これは誰にでも宿っている

そうか「ここを引き出していけば、ハズレがないんだ」

いろんな、ブームになるような身体の調整法がある

最新の理論というのは 5年、10年経つと
もう変わっていっている

身体の中に何億年かけて眠っている「生き物たちの歴史」は
絶対に変わらない

「後天的な努力」を実らせるために、
「元々持っているモノ」をどれだけ引き出すか

人間がやっている余分なことを外していけば、
「ピュア」な部分が出てくる

これは結果的に5年、10年続いちゃったのですね

やればやるほど、間違いがない

例えば今の「筋トレ」だったり「ストレッチ」だったり

部分的なのですよ

身体の中の一部分を鍛えましょう
一部分を伸ばしましょう

ところが、動物は全部で動いている

身体全部で

特に人間は脊椎動物の仲間です

人間以外の動物は全部、背骨の波で動いている

人間だけ柱に固めている

人間だけ身体が不自由なのです

背骨を進化に沿って動かしていく

その時に出来るだけ 頭を使わない

なぜか?

動物たちは考えて動いていない

できるだけ体に命令するような意識を低下させて

背骨そのものの中に宿っているご先祖様たちの動きを取り出して
無意識に動くということをしていくと 身体が変わる

例えば、肩こりを取りたい

背中の張りを取りたい

表面が固まっていますよね

凝りって自分の「力こぶ」と同じなんですよ

自分のチカラで固めている

これを「取ろう」という発想が違う

自分のチカラなのだから

(チカラの)置き場所を間違っている

固めるために使っているチカラを
背骨が連動する方向に置き換えていけば

「凝り」は行き場があれば、消えるのです

減るのです

そう考えていくと、
ますます進化に沿った身体を動かす「体育」は本当に大事

現代人が

人間が

離れれば、離れるほど調子が悪くなる(原因)はそこにある

今は「進化体操」というカタチを世の中に提案しています

かなり良いです

毎年、毎年 改良点、改善点が見つかるのです

ものすごい良い素材で、今皆さんに来てもらえば、
良いモノをお渡しできます

だけれども完成はしていない

自分一代では終わらないかもしれない

30年後、50年後のヒトがやってもらっても
進化に沿った身体の動かし方は 変わらない

変えようがない
もう、あるのだから

どのように取り出すか に関しては
もしかしたら、もっと良い方法があるかもしれない

今思っている「ベスト」を皆さんに提供します

それを受け取った皆さんが
30年後、50年後、100年後にまったく色褪せない
「体育」になるだけの素材なのです

今の「ベスト」を皆さんに提供する

受け取った皆さんの中から
30年後、50年後、100年後に活かしてくれる方が出てくるような活動ができれば

そのようなことを思っています

 

幼少期~学生

まだ田舎だった尼崎の北部で生まれる。

幼少期 写真

まだ田舎だった尼崎の北部で生まれ

小学校6年生の時、故・沖正弘氏の「ヨガ入門」と出会い、以来独習する。
中学校~大学では少林寺拳法・空手・合気道を学校のクラブなどで体験。

高校生のころ

高校生のころ

20歳の時、徒歩で日本を縦断する。
とにかく「生身の肉体の能力」というものにもっぱら興味は集中。

徒歩で日本を縦断

当時は珍しかった紋付袴で成人式(サングラスはおふざけ)

ヨガ講師時代

大学卒業後、
関西で最大規模の教室を展開されていた大槻ヨガの大槻高弘師に約10年師事。
講師としてヨガ指導に従事。
「都会における現代人のためのヨガ」と「心のヨガ」を学ぶ。

バンカラ好きで、旧制高校卒業生の教授にお借りした当時の羽織で卒業式に。23歳

ヨガ時代

ミュートネットワーク時代~新大阪健康道場設立

その後、ミュートネットワーク代表・河野智聖師に師事。
野口整体・武術など「ミュートメソッド」全般を約10年学んだのち独立、
新大阪健康道場を設立して現在に至る。

上記以外にも整体や武術の世界の達人の方々とのご縁もいただくが、
そこに「その分野への才能」だけでなく「努力することのできる才能」の差を実感。

素質や才能のある人はスタート時点ですでに違うこと、
努力する方向そのものが正しいこと、
結果としてその分野で若くして花開かせる才能ある人々を横目に見つつ、
自らはなかなか花開かず年齢とともにあせり始める。

40代後半になってようやく才能も根気も根性もない自分を明確に自覚。

結果として
「才能も根性も精神力も根気もない人間が、それでもましになり続ける方法の研究」
=意思に頼らない上達や習得の研究がライフワークとなる。

2011年、野口晴哉師の「活元運動」「体癖論」と河野智聖師の「動体学」をヒントに、
その後の各種のメソッドの核となる無意識反射を引き出す「進化体操」を考案。

この防寒着で避難所を回った

進化体操に毎日いそしんでいたら2014年8月、
整体の施術中に無心に手を置くだけでクライアントがとろけたようにふにゃふにゃになり、
しかも芯はつながっている現象が発現。

動物の持つしなやかさを自分の中から引き出せば誰でも可能になることを確認し、
同年10月とろける整体講座を開講。
現在に至る。

さらに「意識のブレーキを外す研究」が
2016年「PM速読」(現在はシン・速読と改称)の開発につながる。

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