㊼応援団

またここで脱線していきますね。

多くの人が集まっている時に、誰かがほんの少し働きかけることで、その多数の人が集団になって大きな力のうねりになるというのは、そういえば実は学生時代からとっても好きだったのでした。一言でいえば「応援団」です。

市立尼崎高校一年生の冬のとき、別のクラスの友人から

「今度女子バレー部が県大会の決勝に出るねんて。テレビ放送もあるからちゃんと応援せなあかんらしくて、応援団作るねんて。津田、団長やて」

ということで「臨時応援団募集 有志は申し出よ」などと声がかかるわけでもなく、決定事項としていきなり任命され、そのころのクラスを横断した横のつながりでするするっと10名ぐらい??の団員があっというまに決定し、市立尼崎高校期間限定応援団が結成されたのでした。

その、いきなり決定事項として降りてくるというあたりが、まるで企業の人事みたいで、まったく民主的ではないと思われたかもしれませんが、そういうのが嫌味なく通用する、とってもおおらかな高校だったのです。

しょっちゅう先生にたてついていた私ですが、先生方もそういったイキのいい生徒のふるまいを面白がっていたように思います。その結果、覚えめでたく目を付けられておったのでしょう。

体育教官室あたりで、「バレー部決勝ですな」「テレビ放送もありますねん」「応援団いりますよね、相手の〇〇高校は応援もしっかりやってきますし」「3年は受験の時期やし」「二年も修学旅行(スキー合宿)前でなにかとばたばたしてましてね」「ほな一年にやらせましょか」「そうでんな」「誰がやります?」「津田でええんちゃいます」「では決定ということで」

という、おそらくめちゃくちゃ安易な体育科教官室・密室での談合で団長に任命されたものと思いますが、当たらずしも遠からずだと思っています。