災害の復旧復興に税金をつかうと国は行き詰るのか? 2
新大阪健康道場は、大阪府の緊急事態宣言を受けて、現在休業中です。
来週の火曜日あたりから実験的に開けてみて、3月ごろから以前のスケジュールに戻す予定にしています。
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「災害の復旧復興に税金をつかうと国は行き詰るのか? 2」
●銀行マンに確かめた
お金の正しい(本来どうだったか)を知ると、世の中のおかしさが分かります。そこを間違うと、対策の取りようがありません。だから書いています。このお金の話のおおもとは、元大手銀行の大都市の支店長を務めた人に「私の理解はこうですけど、間違っていませんよね」と確かめています。
もし、あからさまに間違っていたら言ってくださいとも言っています。その上で書いています。
●世の中に出回っているお金は誰かの借金です
だれか(どこかの企業)が融資を受けることで、世の中にお金が生まれ、それが世の中をめぐっている間に、さらにいろいろなものやサービスが世の中に生まれます。でも、融資を受けたお金は最終的には返済されて無くなります。世の中に融資を受ける会社が一社しかなければ、その会社が融資を返済したら理論上は世の中からお金が消えてしまいます。
だから、今の世の中は、かわりばんこに大量の企業が融資を受け続けて、世の中にたくさんのお金を流通させていく、成長していくことが必須だという仕組みで成り立っています。だれかの借金を使って世の中にお金を生みだして、より大きい借金によって世の中に出回るお金を増やして、それで経済が回るようにできています。
では、それだけで十分でしょうか?
●民間の借金だけではいけない理由
ところが、この「民間の融資でお金を生み出す」というものだけだと、基本的に民間の利益につながることだけにしかお金が回りません。利益を生まないことには投資されないのです。
民間の会社が橋を架けたら、そこは通行料を取る橋になります。
だって、利益を上げて借金を返さないといけないからです。
そう考えると、企業や民間がお金をかけて活動するだけでは、世の中うまくいかないことがあるということが分かりました。
特定の企業の利益にはならないけれど、国民みんなのメリットになることは、民間ではなく「公」が分担するという仕組みが見えてきます。
道路網を整備する、橋を架ける、鉄道を敷く、安全な水を供給する、治安を維持する警察、消防、、、、(災害対応も入りますよね)
完全な公もあれば、鉄道のように私企業だけで公共性が高いというものも混じっていますが、おおむね話の筋としてはご理解いただけると思います。
国の借金というものに一度話は戻りますが、「さあ、今日から日本という国を始めましょう」という話になったら、そこで公務員をやとって、道を整備し、橋を架け、鉄道を敷き、水道を作るということになりますね。
●国の最初は借金=通貨発行で始まる
では、この最初のお金はどこから持ってきますか?
税金で集めますか?でもまだ国としての仕事は何もしていません。だれが税金を払うでしょうか。
一番手っ取り早いのは、国が通貨を発行して、それで公共性の高いことを始めて、公務員が従事できるようにするということですね。では、この最初の「国が国に借りたような体裁で発行した通貨」という「借金のような借金でないようなお金」は返すことが必須ですか?
違いますよね。民間であれば、利益を上げることで返済していくことが必要ですが、それは一社だけ見た場合です。民間は多数の会社が交代でより大きな融資を受けることで、今の世の中の経済というのは回っています。つまり、常に借金がある状態が常態で正常だということです。
国であれば、そのお金が道路に変わり、橋に変わり、あるいは教育に変わって、国民の知恵を育てます。
形にならないサービスはもちろん消えますけど、全額を返済しなければならないものではないことが分かります。国民に提供「直接利益を生まない」しているのですから。
つまり、国の供給体制が健全に維持されることが重要であって、それが損なわれないのであれば、自国通貨を国が発行しているだけなので、だれも何も損なわれないのです。
(つづく)
国の在り方が、すべての人が安心して生活できるようでなければ、整体も体育も成り立たないから、国と経済というものを考えざるを得ない、生活整体研究家
津田啓史