災害救援寄付のご報告&確認してびっくり 淀川区の水害予測

【寄付は一度止め、様子見します】

台風10号が壊滅的な被害をもたらすことなく終わりました(それでも被害のあったお宅の方は大変です。お見舞い申し上げます)ことは、もう本当にほっとしています。が、これから秋は「本州直撃コース」の台風が発生しやすい季節です。今日ぐらいまでは台風が発生する可能性はないという予報でしたが、来週以後油断はできません。

レスキューアシストの代表武ちゃんは、九州最接近の少し前に救援資機材を一応満載して岡山県西端あたりで待機。翌日安全を確認してから九州入りして被害の程度を見回りましたが、どうやら長期間張り付いて活動しないとどうしようもないひどい被害の地域というのは見当たらなかったようです。

それで、民間のみなさんは災害からどんどん学ばれて改善していっている部分があります。千葉県を襲った台風では長期間停電が続く地域が生まれました。電力マンたちは「次はそうはさせまい」と思われたのでしょう。台風一過の山口県内のSA(サービスエリア)には、電柱作業用の高所作業車の大軍団が西を向いて待機していたそうです。本州の電力会社の応援組でしょうね。被害が確定して要請がかかったらすぐに出動できるような準備というわけです。

Facebookだと、友達の友達の投稿した記事なんてのも上がってきますので、直接面識のない災害救援活動中の方の投稿も見ます。それで、救援物資配布に入られた方が「まだまだ復旧していない、ボランティアも全然足りない」ということを書かれ(それはその通りでしょう)、流された鉄橋とかぐちゃぐちゃに壊れた家の写真を上げておられました。

テレビのニュース番組で取り上げられなくなっても別に解決したわけでも復興したわけでもありませんから、そういう「忘れないようにしよう」という呼びかけは異議ありません。ほんと被災地の人は「忘れられていくのではないか」ということに敏感です。

で、これは非難でもなんでもないのでそこは誤解しないでください。そういう投稿に上がってくるもう街中ぐちゃぐちゃという写真を見ると「助けに行かなきゃ」という気持ちになりますが、実はそこまでの被害のところというのは、災害ボランティアは出番がありません。

そういう全壊の家屋というのはもう住めませんから、一般ボランティアがお手伝いすることがないのです。あるとしたら重機の操作に長けた人が安全につぶれた家のがれきの屋根の部分を持ち上げて、住宅建設に長けた人が仮の柱とか立てたりジャッキアップしたりして「家族のアルバム」「お位牌」「ハンコと通帳」「金庫」を探す、みたいなケースです。

完全に壊れた家は、災害対策法の補償で公費で解体撤去できますから、それら業者の順番待ちなのです。

本当に人手がいるのは、外見だけならあまり被害を受けていないように見える「普通の家」の方です。中の泥をどけて乾燥させれば住もうと思えば十分に住めるという家。ここには人手が必要です。表通りの泥は機械も使いやすいし作業もしやすいのですぐに取り除かれます。ですが家の床下の泥や水は残ります。

屋根が飛ばされてしまった家ならもう済めませんから解体です。ところが瓦がずれた、何枚か破損という程度でも雨漏りはします。そしてじわじわと住めるはずの家を雨漏りだらけ、カビだらけの家にして住めなくしてしまいます。

つまり一見もう片付いたのではないか、というぐらいの外見の家や町が実はとても人手がいり、長期間の支援が必要だったりするのです。絵にならない被害はテレビはなかなか取り上げませんからね。映像がないと番組にならないテレビの欠点です。

みなさんからの募金、現状のところ5団体に各2万円ずつ寄付させていただきました。今週以後はちょっと様子見です。本当に必要で長期間になる現場がどこかまだ情報が入っていません。また次の台風が発生したら、10号で予想されたような被害が出るかもしれません。なので様子見です。ご了解ください。

 

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【確認してびっくり 淀川区の洪水予測】

「あなたのお住まいの地域名ハザードマップ」で検索すればご自分の地域の洪水被害の予測が出ています。道場のある淀川区ハザードマップで調べてみました。淀川が決壊した時の道場近辺の浸水予測が0.5メートル~3メートルです。十三の方が土地が低いようで3メートルから5メートルです。十三が3メートル以上確実なら、そんなに高低差を感じない西中島が0.5メートルということはないでしょうから、低くても2メートルは覚悟でしょうね。

予測最大値の3メートルっていったら、道場のビルの外付けの階段ぐらいの高さではないでしょうか。明日いったらちゃんと見ておこう。

ちなみに、この想定は1000年に1度(確率千分の一)の雨の想定です。それでちょっと安心しました。続いて、その想定の数字を見ました。びっくりしました。360ミリの雨を想定とありました。たったの360ミリですよ。それぐらいの雨量って今となっては、年に何回も日本の降水量予測で見ているような気がします。

淀川区にとっては千年に一度でも、川の流域上流のどこで降っても雨は流れてきます。そう考えると1000分の1の想定はあてになりません。360ミリぐらいなら5年以内10年以内に起こってもおかしくない。そう、来週でもおかしくないということだと思いました。

新大阪界隈水没というのも、十分ありうることだなと認識を改めました。みなさんも一度ご確認を。

今日の肩書は

NPO法人
災害救援レスキューアシスト
副代表 の立場で書きました。

整体は「いのち」を元気にする方法ですが、整体が効くのは生きている間だけ。だから整体研究家ですが防災を訴えます。命あっての整体です。

津田啓史 拝