⑦ハタヨガ単品はすごいのか、すごくないのか
ヨガの合宿研修なので、いわゆるヨガのポーズをやるのかと言えばほとんどない。少ししかない。
そして「非日常の極」をプログラムすることによって心身に活を入れる合宿研修なので、まともにできないようなことがぎっしりと詰まっている。心身の活性化研修としてはまったく問題がないのです。
ただ私は「身体からはじまる能力開発のプロ」みたいな方向を目指していて、それにヨガがよさそうだということで手を付けたわけです。
呼吸に合わせてゆっくりポーズをとって、一定時間静止したのちゆったりとくつろぐ。そういう一般的なハタヨガが中心みたいなイメージで打ち出している以上、それが唯一無二なすぐれた技法であってほしいと思い、それを期待していたわけです。
沖先生も大槻先生も、一番いいと思われていたのは合宿研修の形をとった生活総合ヨガなのでしょう。だけど実際に普段の教室で展開しているのはハタヨガ。一般のイメージにある「体操のヨガ」でした。
生活総合ヨガがすごいのは身をもって体験しました。でも、あれだけ大量なトレーニングはふつうに会社勤めしながらできるものではない。そこにまず疑問をもって、次にハタヨガそのものに疑問を持ちました。
私の知る限り、「呼吸に合わせてゆっくりポーズをとって、一定時間静止したのちゆったりとくつろぐ」というような進行をする柔軟体操はヨガ以外にはなかったのです。そのころの柔軟体操といえば、反動をつけて曲げたり、運動部なら先輩が後輩の背中を後ろからぐいぐい押すというような荒っぽいものでした(昭和です)。
ヨガで実際に背中をじっくりを伸ばすようなポーズをやると、脊椎の一個一個の隙間に大量の血液が流れるようになるせいなのか、ポーズが終わってくつろぎのポーズをとっていると、悪い意味でなく「思わず腰が抜けてしまいそうだとも言いたくなるような強烈なヨガ以外では感じたことがない、強烈で独特な背骨の芯に効いた感じ」が生じました。
「これはきっとすごい変化だ」と感動しているといったことが、ヨガをやり始めたときによくありました。ところがそんな「ヨガ以外にはこんなに効くものはきっとないに違いない」という思いを揺るがすものが世の中に現れました。
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