⑧ストレッチの登場
「ヨガ以外にはこんなに効くものはきっとないに違いない、という思いを揺るがすものが世の中に現れました」という話の続きです。
それが今ではすっかり市民権を得た「ストレッチ」という存在でした。
それまでは「柔軟体操」「準備体操」と呼ばれていたものがあって、それ以外のものとしては「ヨガ」ぐらいしかなかったのですね。
それが昭和50年代ぐらいからちらほらと太極拳や気功などの「氣のワーク」的なものが東洋色たっぷりで登場してヨガの神秘性の牙城をつつき始めました。
さらに見た目はとってもヨガに似ている「ストレッチ」というものが、それまで高級だったスポーツクラブが一般向きに数を増やす流れにのっかってどんどん表に出てきました。
もともとはヨガをヒントにしたものかもしれませんが、ストレッチの先生は、●●筋を伸ばすとか、●●筋をどうすると、やたら解剖学的なにおいをぷんぷんさせてどんどん世の中にはびこって(笑)いきました。
その頃はヨガの指導員になって年数がたっていたので、見た目だけでいえばずいぶんと高度なことができました。頭の後で両足を組んだり、肘を曲げて逆立ちをしてエビぞり、曲げた足先が頭に付くぐらいの難易度の高いポーズも形だけでいえば取れました。
つまり、「およそ日常生活では決して登場しないレベルの体位」というものは経験済みだったわけです。
小学校6年生で沖正弘先生の「ヨガ入門」を読み、沖先生が一日3時間しか寝ない、ヨガの行者には超人がたくさんいる、それらの背景のヨガがある、という図式で理解していましたので、
「日常では考えられないぐらい難易度の高い角度に身体を曲げたり捻じったりすると、そういった超人的な力が得られるのだろう」
というふうに思い込んでプロになったわけですが、、、、
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