⑭曲げ伸ばしだけじゃ足りない

日常ではありえないような角度に身体を曲げたり、ひねったり、足をひっかけたりすることで、身体に「常ならぬ能力」が発現するのではないか、などと思っていましたが、実際に自分がそういうポーズができるようになると、それまでの難易度が低いポーズでも徐々にいい方に変わってきた身体から、飛躍的に何かが変わったというようなことはありませんでした。

加えてどんどん「ストレッチ」というものが世の中に出てきていて、基礎的なヨガのポーズと極めて似ている。筋肉を柔らかくするぐらいのことしかうたわず、ヨガのように神秘の効果などを期待させたりはしません。

そうなってくると、段々と周りが見えるようになってきます。たとえば、新体操なんて年々選手のぐにゃぐにゃ度合いが上がっています。ヨガの先生でもできないような角度に、にこにこ笑いながら曲げたりしています。

そういえば、サーカスの方々にも驚異的な柔軟性の方がおられます。極端なポーズができたら、何かすごい能力が現れるんじゃないか、というのは幻想のようです。

さらにその後、オウム真理教というのが現れました。極端な能力を追い求めて、極端な修行を実行、あるいは強制し、結果破綻してしまいました。

再々言いますが、ヨガがダメだということじゃないんです。私の認識力と仮定していた線状にはなかったということを言っているだけです。

極端なポーズだけではなく、そこそこ誰でも取り組めるような難しくないポーズだろうと、私はただ力みかえって関節の可動域を広げていただけだった、と言っているのです。それで、それだけじゃなく、何か加えるか、何か余分なものを取り去るかしないといけないだろうというあたりまでは見えてきました。

ただし、自分の能力と団体の方向性から考えると、定年なり引退なり続けても答えは見つかりそうもないなということになりました。

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