㉘実行力

野口先生→沖先生→ヨガの恩師・大槻先生、という流れの末席に自分が位置していることに気が付きましたが、それはただそれだけのことで、椎骨を読んで人のあれこれが見えるようになってきた、というわけではありません。

野口先生の本を読んではあこがれの思いを募らせるだけ、というような日々が続いていました。

さて、のちに整体の師匠になる河野智聖先生ですが、野口先生の本を読まれながら、どんどんとそのノウハウを吸収して、いろいろな面で活躍し始められました。関東関西に分かれておりますから、ごくごく一部、その後に耳にしたことだけの話です。

たとえば野口先生が、その後著書の中で、「人はほっておくと水に浮かぶのに、なんでおぼれてしまうのか。じたばたしなければ、浮かぶのだ」というようなことを書かれています。

通常だと、それは何か別のことに対しての比喩、なにがしかの教訓というように読んで、そこから何か行動に転換される人はめったにおられないのではないか、と思います。

ところが、河野先生は、それをそのまま応用し、子どものスイミング教室を始めて、上の考え方をもとに水に向かう子どもの心理指導?行動のヒントをあたえたりして、「泳げないこどもをすぐに泳げるのでけっこう評判のスイミングコーチ」をされたりしていました。

そうこうするうちに、すでに故人になられましたが、岡島瑞徳先生、当時はまだ岡島治夫の名乗りだったかもしれませんが、岡島先生の野口整体の講座をみつけられて、入門、並み居る先輩もおられる中、どんどん技量を上げていかれました。

さてそこで1995年を迎えます。阪神大震災です。