㊾応援するなら最初から来い

それで一年生の夏休み。あれよあれよと勝ち残ったわが校野球部の応援に明石球場まで行きました。球場に入ると前記したように野球部の同級生・一年生部員が、熱中症もなんのその。黒の学生服を上下に着込み、暑さで死にそうな顔をしながら応援を繰り広げておりました。

中学校の時に同じクラスだったM尾君も野球部で、口も悪いし態度もでかいしあくも強いし癖もあるというやつでしたが、その彼が目の前にいました。

あいまあいまには多少の休まる時間もあります。

「真夏に学ランは暑そうやのー」

「死にそーやわー」

なんて会話をしていると、口も悪いし態度もでかいM尾君が、生徒指導部長のO先生の悪口を言い始めました。ちなみにO先生は情熱的な先生で、全校集会などで生徒に脅しをかけるときに、興奮すると首がどんどん前に前に伸びて語るので、私の学年ではO先生のことを「すっぽん首」と呼んでいました。(言い出したのは私です)

「あのすっぽん首、めっちゃ腹立つ。三回戦ぐらいまでは応援にも来ないくせに、サンテレビで中継が始めるベスト8になったら急に来やがって、ああせえ、こうせえ偉そうに指図しよんねん」

それを聞いた私は「そうか、応援たるものベスト4進出決定」みたいになってから応援するものではなく、一回戦から応援するのが応援の筋である、少なくとも応援される方はそう思っている、ということを深く認識したのでした。(母校は残念ながら決勝で敗れました)

ボランティアの「現場監督」の話が、バレー部の臨時応援団の話になり、野球部の応援の話になって「どこが進化体操なの」と憤慨の方も多かろうと思いますが、少なくとも「整体の道を歩む」ということにはつながりますので、もうしばらくご辛抱ください。

1年生の夏に高校野球決勝を見に行き、冬に女子バレー部臨時応援団を結成した私は、三カ月後の2年生の4月に学内阪神タイガース応援団を結成し、甲子園へと通うことになりました。