防災減災災害救援 とんでもない思い込みでした

【とんでもない思い込み】

前のブログで「あなたのお住まいの地域のハザードマップを一度見てみてください」という記事を書いています。こんな文章ですが、大間違いでした。甘かったです。自分の見たいように事実を捻じ曲げていました。

こんな文章です。

「あなたのお住まいの地域名ハザードマップ」で検索すればご自分の地域の洪水被害の予測が出ています。道場のある淀川区ハザードマップで調べてみました。淀川が決壊した時の浸水予測が0.5メートル~3メートルです。十三の方が土地が低いようで3メートルから5メートルです。3メートルっていったら道場のビルの外付けの階段ぐらいの高さではないでしょうか。明日行ったらちゃんと見ておこう。」

こう書いていましたが、その後何回も道場に行っていますが、確認を忘れていました。19日の土曜日に思い出して計ってみました。道場の外付け階段の高さです。3メートルぐらいかと上で予想していますね。大間違いでした。もう完全に意識は「それぐらいであってほしい」という正常性バイアスがかかっています。YSビルの外付け階段(=一階エレベーターホールの高さ)はたったの2メートルでした。

つまり淀川が決壊してしまった予想最高水位なら、エレベーターホールの床上1メートル上、エレベーターのボタンの下ぐらい?のところまで水没するということです。運よく2メートルの高さで済んだとしても、外付け階段は水の中です。その高さだと向かいの理容室も台湾料理屋さんも完全に水没します。

大阪道場に地下鉄御堂筋線で南から来られる方は、淀川を渡るときに水面の高さを見て、覚えてください。そのまま河川敷になって堤防になります。そして堤防を越えて南方の街になりますが、ここで地面はぐいぐい低くなります。どう考えても淀川の水面より低く見えます。

阪急電車で神戸線で西から来られる方は、神崎川の水面の高さを覚えてください。そこから十三方面に見ていくと、十三の街は神崎川の水面よりもかなり低いことがわかります。

実際問題道場のある「梅田と新大阪に挟まれた地域」の淀川だと、ほとんど海と水面の高さは変わらずで、海に向かって川幅が一気に広がりますから、水面はその分下がりますから決壊する可能性は低いです。逆に言えば少し上流に行けば川幅は狭まり決壊してもおかしくありません。

5年前?鬼怒川が常総市で決壊した時に、決壊した部位から流れ込んだ水が、市役所がある市の中心部で増水したのは1日以上たってからでした。水は一番底に行くまでは動きを止めませんから、延々低いところに向かいます。下水や暗渠のように地面より低いところに水の行き場があればそこを埋め尽くしたのち、いきなり生活空間に水が上がってきます。一見浸水しているように見えないのです。常総市の水害の時は、災害出動していた自衛隊の車両や市役所の公用車がそれで軒並み水没しました。

ハザードマップによると西中島界隈で最高3メートル、十三近辺の低いところだと最高5メートルの水位です。道場ビルならエレベーターホールが完全に水没です。十三なら平屋の屋根に上がっても助からないということです。2階も天井ぐらいまで水が来るということです。二階の屋根に上がってようやく助かるという可能性があるということです。

すいません、この連載をすることで数字で知っていたことをいちいちリアルに確認していったら、書いていてとても恐ろしくなってきました。

 

【勝手な想像です】

ちなみに道場のある淀川の北側にあるのは新大阪駅です。淀川の南にあるのは大阪駅、梅田駅です。大阪駅は阪急阪神などの私鉄の始発駅であり、地下鉄の梅田駅は梅田・西梅田・東梅田と徒歩圏内に3駅もあり、地下街もたっぷりあり、百貨店もあり、北新地などの歓楽街もあり昔から栄えた地域です。新大阪界隈というのは、新幹線が通るまでは大してひらけていなかった地域らしい。

私が河川の管理者なら淀川の堤防の南岸と北岸の高さは決して同じにはしないでしょうね。大阪・梅田でない側を10センチぐらい低くすると思います。

 

命あってこその整体だから、まず防災を呼びかける整体師

津田啓史