大阪市廃止賛成の方は読まれない方がいいです その2

【大阪市廃止賛成の方は読まれない方がいいです その2】

今回も「大阪市廃止 四分割化」と災害を考えます。いわゆる「都構想」という言い方は不正確です。都にはなりません。この時点で事実と違うのでいやらしいなあと思います。推進する立場の言説もできるだけ目を通そうとしますが、圧倒的に反対する人のデータや解説を見る方が多いです。

だからこれは「大阪市廃止 四分割 財源を大阪府に吸い上げてカジノや万博で発展」というプランを魅力的に感じて推進する人が読んだら、たぶん「いちゃもんだ」と言われます。だからそういう方は読む必要ありません。

気分が悪くなるだけです。やめた方がいいです。

前回のメルマガでは防災の河田先生が、大阪は防災が遅れている、手が付いてない、怪しからんという論をベースにしたところから展開しました。

大阪市廃止賛成の方は読まれない方がいいです

でも反論を指摘されている方の投稿を見つけました。府市一体で大阪府の方でちゃんとやっていますよ、というデータです。見ました。2026年に完成を目指してい進めている各プランの進捗状況のまとめのようです。

※3ページ目の下をご覧ください
http://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/attach/hodo-39483_4.pdf

まずは、まったく防災が進んでいないということではない!ということは喜ばしいことです。担当職員さんのご尽力に感謝します。そしてさらに言えば私はこのデータのすべての正否を逐一検証したわけではありません。なので、ご自分でお確かめください。

読み始めて、かなり短時間で一つ一つ検証する気がいきなり消え失せて私が「うーーーーー」とうなり、この令和元年度時点の進捗状況の報告データへの信ぴょう性や信頼性が一気に冷めたのは下記のような記述を見たところです。

まとめの冒頭のところに「この進捗状況の評価」というようなページがあります。いいですか。正直な気持ちを書くと、読む人によってはいちゃもんとしか読めませんからね。言いましたよ。

そうすると、令和元年時点での進捗状況に遅れているものは何一つない!見直さないといけないことは何一つない!ときっぱりとうたわれてるのです。

もちろん、嘘ではないのでしょう。令和元年に予定されたものに関してはおおむねちゃんとやれましたということです。

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●おおむね計画通りに進んでいるもの 100アクション
●計画通りに進まなかったことから、さらなる取り組みを必要とするアクション 0アクション

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ときっぱり明記されています。

達成度10割だぞー!と書かれています。もちろん、これはあくまでも計画の進捗状況です。だから計画自体のハードルを低くすればするほど、100%になります。

防災対策なんてものは、完全にはできません。備えても備えても足りません。災害の被害は、やすやすと人間の備えをあざ笑うかのように毎年超えていきます。

このあたりは素人が想像で書いています。気を付けてください。根拠なく印象で書いています。2026年をゴールにした計画は、本当にプラン通りに進んでいるのかもしれません。でもしれっと100個中、100個クリア!と書いている時点で計画の本気度に???となってしまったのです。府でこのプランを実際に推進された方にはものすごい侮辱ですよね。でもそれが印象です。

いけるときは五月に宮城県の石巻市に行き、東日本大震災の津波被害から復活のお手伝いをした神社の例大祭で、顔見知りになった地元のみなさんと一緒に神輿を担ぎます。海の近くの御祭りなので、榊とかひらひらした折り曲げた紙とかを厄年の参加者が海に浸してというような神事?が途中にあります。

何年か通っていたらそのうちに、巨大なピラミッドのような高さと厚みを持つ防潮堤ができました。これが大阪の必要なところにあったら、とても頼りになるだろうなと思ったような規模です。その地に本当に必要かどうかは別にして防潮堤としてはすごいです。問題はそこからです。

その防潮堤はその海に注ぎ込む川のところで途切れています。その川沿いの堤防は低いです。言っていることわかりますか??

海  海  海

海  海  海

川 //////////高いでかい厚い堤防///////

川 !

川 !←低い薄い川の堤防  神社

川 !

もし津波が来たら、津波は容易に川をさかのぼって町を飲み込むのです。防潮堤は完成しています。袋には穴が開いていたら水を入れたらこぼれます。防潮堤に隙間が合ったら、海水はそこから自由に出入りします。

大阪府の計画がどうなのか、というのは検証できていません。ですが「海沿いの防潮堤(に限って言えば)はすべて完成しました!」というのと「5メートル級の津波対策がすべて完成しました」というのはまったく別ものです。嘘は言っていなくても、実がともなっていないこともいくらでも言えるのです。

大阪の話に戻ります。

本来であれば、令和元年の進捗状況が100アクション中100アクション終了!がほんとうに計画通りだったとして、それは2026年までのプランの何%が終わったことになるのかというのが合わせて書いてあって誠実なデータだなと思うのです。これで全体の2割が終わったことになりますみたいなことですね。(書いてあったらごめんなさい)

さらにいえば2026年で完成する計画(東日本大震災を受けて南海トラフに備えるための計画だとは明記されています)というのが、ほんとのほんとにやりたい理想の対策からすれば何パーセントなのというのも知りたいですね。

実際にそこまでやると「全然進んでないやん、たりないやん」ということになりますから、大阪府大阪市に限らずちゃんとやれている自治体ってなかなかないような気がします。

なので都構想と称している「大阪市解体 格下げの4つの特別区に分割するプラン」を推進する立場の方が私の言説を読めば「いちゃもんだ」と言われるに違いないのです。

ですからもうこれは感情論です。私はあくまで防災に関して「予定100アクションが問題なく進んでいます」と書くことを進める首長さんよりは、こと防災に関しては「あくまでもまだ途中です。まだまだです。油断しないでください」というメッセージを書くような心情になる人の進める方向の政策を支持したくなるというお話しです。

みなさんの地元はいかがでしょうね。

 

命あってこその整体だから、
まず防災を呼びかける整体師

津田啓史