厳冬期の体調を変える方法 3

「厳冬期の体調を変える方法 3」

ヨガの指導者をしていた時に、その日のプログラムがその人にとって本当に効果的なのかどうなのかさっぱりわからないということが不満でした。できたできないの物差しが、数カ月単位の関節の可動範囲の拡大ぐらいしかない。

じゃあ関節が大きく曲げ伸ばしできれば病気にならないかといえばそんなことはない。新体操の選手やバレリーナの方がよほど柔らかいけれども、聞くところによると故障だらけだったりする。(人にもよるみたいですが)

だからヨガを習いに来た人が、身体が柔らかくなってきたということ=その人の不調を好転させるとは言い切れないということです。害になっているポーズだってあるかもしれないし、やりすぎのポーズと足りないポーズだってあるかもしれないけれども、教えているこちらはさっぱりわからない。極端な話「いいはずだ」と思ってやっているにすぎなかったのです。(少なくとも私は)

たぶん薬(身体に有益なもの)になるだろうものを扱っているんだけれども、その用法用量がさっぱりわからない。そうすると薬は毒になるかもしれないし、少しも効果が出ないかもしれない。そのまま続けていてもそれが分かるようになるとも思えない。そういうヨガへの不満があったわけです。

なので、野口先生のことを本で知り、背骨を通してその人の現状が読めるということにむちゃくちゃ憧れました。

ちょっと話がどんどんずれますね。みなさんに関係のあることに一度話を戻します。水の話です。人体に大切な水を野口先生は「吸収しやすい時期に、吸収しやすい方法で飲む」というふうに呼びかけられました。

それで夏場は水を飲めとは指摘されない。夏が終わって秋。気温と湿度が下がり始めたら水分に気を配るのです。それで年内は温かい汁物を増やして水分を取りなさいと言われる。味噌汁、スープ、鍋物、麺類。その方が吸収する。

それで年が明けたぐらいの一番寒い時期に入ったら、もちろん暖かい室内でという条件付きですが、冷たい水をちびちびと大量に飲むということを推奨されています。

寒いのを我慢して吹きさらしの屋外で水をがぶがぶではないですからね。暖かい室内、お風呂に入りながら、冷たい水をちびちび。これが冬場の生活整体です。

(つづく)

 

生活整体研究家

津田啓史 拝