集団と個人 群れと一匹 制限と自由

【集団と個人 群れと一匹 制限と自由】

昨日のブログで、「マイクロストレッチをやった後は、力を使わない日本の武術の技が簡単にできるようになった」という動画を紹介しました。

●動画はこちら

【動画】マイクロストレッチ・ビフォーアフター武術編

うまく技がかかる時の感覚というのは、この方向に動けば相手の方は崩れるということが、もうやる前からわかっている感じです。

「自他の一体化」に成功したと表現すると何か凄そうです。「気の流れが読める」とか「一体化する」と書くと、それは事実ではあるのですが、何か特別なハイレベルなことのような印象を持ってしまいます。特別な才能と特別な訓練の結果だという話にしてしまいがちです。

ですが、もしかしたらそれは、人間が知能を発達させすぎて、「自分」がどう動くかばかりを追い求めた結果として、他者とつながる能力を持っているにもかかわらず、それを切り離してしまった結果、難しいものだと思い込んでいるのではないかと思います。

実は誰でもできるようなことで、逆に誰もがそういう感覚を使いこなして、一見人に制限をかけられているような状況の中でも、まったく不自由を感じないで、やりたいように動いて、ちゃんと結果を出せる。そういうことにつながってこそ、現代の世の中で古武術的なものを身につける価値があるのではと思っています。

人は60兆の細胞の集まりという、それこそ微生物の塊みたいなものであります。おまけに腸の中には腸内細菌と言って、明らかに自分以外の生物がいます。その数、なんと人の細胞の60兆を超えて、100兆個もあるらしい。これが消化吸収を助けて、ほとんど自分の細胞のように活動してくれております。

皮膚の上にも常在菌というものがあって、これも肌を守るバリアのような働きをしてくれております。

つまり、自分以外のものさえ自分の一部として機能してくれております。これはあなたの意思が頼んだり契約したりしたのかというとそうではない。腸内細菌だって、別に私を助けようとして住み着いたわけではないでしょう。お互いにとって都合が良いからそうなっているわけですが、それがきちんと共生関係になっています。

それに、人間だって社会や会社を作って生き延びるのに有利な状況を作っておりますが、給料を払ったり、雇用契約をしたりしなくても、多くの生き物は群れを作ることで生存に有利な状況を作っております。そして魚の群れの動きなどを見ておりますと、何の打ち合わせもなしに一つの群れが一つの生き物のように動いている。

そういう全体の一部になって生命にとって有利な状況を作るというのは、どうやって成り立っているのかのメカニズムの解明はなかなか凄そうです。メカニズムはわかりませんが、どうすれば群れと調和していけるかはなんとなく分かります。「へたれん」的に陰陽で見てみる。つまり、どうすれば群れ全体と調和していけなくなるかというのを見て、逆をすればいい。

端的に言えば、個人というものや我(が)というものを出しすぎると、たちまち成立しなくなることがわかります。

この「全体の一部になりつつ、個人を生かし、自分のやりたいことができるようになるには」というお話の続きは、ぜひマイクロストレッチを身に付けながら読んでいただけば、共感していただけるところ、身体で納得していける部分がぐっと増えるのではないかと思います。

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生活整体研究家
進化体操と和の体育

津田啓史 拝