トンネル渋滞の解消法から整体を考える 1

【トンネル渋滞の解消法から整体を考える 1】

関東圏は明確に、大阪を中心として近畿圏もじわじわと感染者の増加傾向は現れています。でもこれは予想範囲内なので、感染者は増えても高齢者の感染者減→重症者減→死者減という数値をたどるかどうかをしばらくは静かに眺めていたいと思います。

ということで、しばらくは津田の考える整体とはいかなるものか、ということをお話していきたいと思います。

私は自動車の渋滞が嫌いです。それもトンネル渋滞が大嫌いです。

事故渋滞はいいんです。高速道路上で交通事故が起こったら、その時点でその道路が塞がれてしまいます。だから、これは因果関係が明確です。運が悪いなとは思いますが、誰も恨むことはありません。達観できます。

ところが、トンネル渋滞は違います。昔の家内の実家に帰省する時、ゴールデンウィークなどは猛烈な渋滞を起こすエリアがありました。10キロやそこらは当たり前です。渋滞を抜けるのに2時間かかるようなこともありました。

その原因が実は、車線が減ってトンネルに入るというのが理由です。これがどうにも我慢できない。

何が我慢できないかと言うと、トンネル渋滞というのはどこにも障害がないのです。どういうメカニズムで起こるかと言うと、高速道路を飛ばしている車がトンネルに入ろうとする時、ほとんどの車が無意識にブレーキを踏みほんの少し減速します。

高速道路で前の車が減速したら、後ろの車はそれを見て減速します。ぶつからないようにしようと思えば、前の車の速度よりも遅くしないと車間距離が縮まってぶつかってしまいます。

100キロで走っていた車がトンネルの前で90キロにする。するとその90キロの車にぶつからないために次の車は80キロにする。すると次の車は80キロの車にぶつからないために70キロにする。(数値は適当な数値です)

理論的に言えば、10キロずつ減速していくと10台の車が連続して減速すると速度が0になります。5キロずつ減速するだけでも、20台が連続して減速すれば速度が0になります。これで渋滞の頭ができてしまいます。

1台でも速度ゼロ、=停止中の車が発生したら、その後に続く車は全て停止しなくてはいけません。

そうやって後ろに停車する車が連鎖し、それが5キロ10キロと伸びていくというのがトンネル渋滞です。

この渋滞において心の底から嫌いなのが、実は、「渋滞から抜ける瞬間」です。ちょっと待ってよ、渋滞を抜けるんだから嬉しいんじゃないのかいと思われるかもしれない。全然違います。毎回とっても不快な気分になります。

思い出してください。この渋滞はトンネルに入ろうというその瞬間に、最初の1台がほんの少しブレーキを踏むところからスタートします。

ですから、渋滞が解除される場所というのはおよそトンネルなわけです。全然動かなかった車列が、超低速の尺取り虫のように数メートルずつかけて、10キロ15キロ先にある渋滞の先頭に近づいていきます。10キロを超える渋滞のような時は、そのシャクトリムシ運動が10分20分動かなかったりします。

そのシャクトリムシ運動が少しずつ頻繁になり、どこかの段階で低速で止まらずに走れるようになり、次第に加速できるようになって、流れ始めたらと思ったらトンネルの入り口です。

そして、トンネルに入ると前の車はどんどん加速して、トンネルを抜けたときには、全く渋滞の影も形もありません。もとの高速道路です。何百台?何千台という車を不幸のどん底に陥れた渋滞の原因が、実は明確に障害として存在していないのです!その理不尽さが我慢できない。(つづく)


生活整体研究家
進化体操と和の体育

津田啓史 拝

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