目先の効果よりも習慣化を優先してうまくいった方法
【目先の効果よりも習慣化を優先してうまくいった方法】
7月15日に少し触れましたが、その後も筋トレが過去50日以上続いています。ちょっと自慢話です(笑)
でもその「習慣化が成功した方法」そのものが、進化体操と和の体育の根底にある考え方にのっとっているのでそのコツの一部をご紹介します。
進化体操が生まれたのは、「もともとはどういうことなのか」「本来どうなっていたのか」という原理や原則と常に照らし合わせる、というスタンスです。和の「体育」ですから人体の運動についてその視点でずっと考察しています。
それでたとえば「人体」の動きを考えるのでも、人の体だけ見たら「本来」ではないんじゃないかと思うのですね。個人は人間から生まれていますが、人類は人類以前のさまざまな生き物が形を変えて人類化したものです。
この身体にはさかのぼって「けもの」だったご先祖様の機能や骨格、臓器や神経があって、その上に人間独自のものが少し乗っていると考えます。もちろんけものの前には「とかげ」のそれがあり、さかのぼれば「魚」のそれがあって「その後が成り立っている」というふうに見ていきます。それが結実しているのが進化体操(基本6種類)というわけですね。
それで人間として、何かの能力を身につけるために何かの訓練を続けるということを考えます。そうするとほぼ誰でもが「大人になった今の私」からスタートします。ここに疑問を持ちます。今言った部分、何のことかわからない人が大半でもおかしくないところです。
説明します。
生まれた時から「今の大人の私」ならばそれは正しいかもしれないけれども、もともとそうではないです。赤ちゃんです。その場から移動することもできず、泣くかおっぱい飲むかぐらいしかできない赤ちゃんから、何年もかけて大人の私に到達しています。だから赤ちゃんから一人前に育つまでの「成長はじめてそれができるようになる」という視点を加えた方が、何かを習慣化するときにより成功するのではないか、という考え方です。
私の過去を考えれば、いきなり毎日「腹筋背筋30回」を続ける!みたいに試みてきましたが、そういう「せめてこれぐらいは」という目標設定でアプローチしてはうまくいかないチャレンジは、たぶん何千回挫折しています。開始までいかずに「やれたらいいな、やりたいな」レベルを入れれば確実に千件単位の挫折でしょう。
大人の私からスタートすると挫折するんだったら、赤ちゃんから始めればいいじゃん、というのが今回の方法でした。30回とか50回とか、できないくせに、いきなりそういう「見栄えのいい数字」で始めるのを止めました。どうせだったらとことん赤ちゃん化です。これ以上は減らせない最小回数から始めてみようと思いました。
それで、初日は「スクワット」「腹筋」「背筋」「腕立て」を各1回からはじめました。はい、あっという間に終わります。苦しくないです。辛くないです。全部やっても15秒もかかりません。これで初日は終わりです。もっとやりたいです。
よく三日坊主と言います。三日目は三回ずつです。いくら何でも筋トレ3回で挫折する体育研究家というのはいません。事実、らくらくクリアしました。3回ですもん。
そうやって毎日一回ずつ増やしていきました。一週間たってやっと7回。一週間続けましたが何の手ごたえもありません。一か月続けてやっと30回です。得手不得手はあるのですが、おおむね一か月やってやっと「筋トレとしての筋肉疲労的なもの」が感じられる程度です。そうやっていくと、たまに抜ける日があっても挫折ぜず50日以上が続いたのです。
今までなら最初から30回ぐらいで始めて、二~三日で挫折していたと思います。ところが30回に達した時には、30日かけて「習慣化」という最大の壁を乗り越えていたのですね。しんどいことを習慣化して、今まで得られなかった変化を手に入れるということです。それを一括してやらないで、まず苦痛を減らして習慣化するということをやり、苦痛の部分は気が付いたら増えているけれども、筋力もついているから苦痛としては遥かに少ないのでブレーキになる作用が非常に減らせている、という進行だったわけです。
実際には、今お話ししたこと以外にも、継続するため、習慣化するために他から学んだり思いついたりした「裏技」をいくつも加えています。50回を超えると、さすがに少しおっくうになります。「これならばおっくうさがでない」というある方法を加えました。おっくうさが消えました。もったいないのでここでは書きません。80回とか100回レベルまで通用したら書きたくなると思います。
進化体操やとろける整体で、いろんな訓練法、方法を講習します。作り手としたら「より効果の高いもの」「効果が出る正しいやり方」にこだわってしまいます。そのあたりがいささか変わりました。何より大事なことは続くことだよなということです。続いていなければ身に付きません。少し間違えて覚えていたとしても、続けていけば修正もできます。始めないと続けないと修正することもできないのです。
この習慣化について、講座の中で語っている部分を動画にしました。ここで書いたことを少し詳しく語っています。習慣化のコツそのものをさらに再考した要素を集めて整理して単独の講座にするかもしれません。そうなると、その内容を含むこの動画は非公開になるかもしれません。
なのでご視聴はお早めに。
動画はこちら⇩