この一週間で気になったことなど

【この一週間で気になったことなど】

クルーズ船に新型コロナが発生したときに、駆け付けた神戸大の岩田健太郎先生「ぜんぜんあかん、ヤバイ、なってない」と働きかけたけど、結局お役人に数時間で追い出され。でも時間がたつにつれほんとにずさんでやばかったことがあきらかになっていきました。

岩田先生の新著「丁寧に考える新型コロナ」の中の一部分。私は日本の新聞を読まないという一節。日本の新聞を読むとなんか「わかったような気になるけど、本当のところはわからない」。同じ問題でもアメリカのそこそこ丁寧に取材する新聞を読むと、それって実はどういうことなん?ということを取材して掘り下げているので、どういうことなのかがわかるということが書かれています。

私は英字新聞を読む英語力はないので対比はできませんが、少なくとも日本の報道には意味不明な記事が多いです。「東京の感染者、四日ぶりの200名」とかね。そこにまったく嘘は書いていないのだけれども、それがどういうことかというのが見事に意味不明。

やばいのかやばくないのかめでたいのか、ちがうのか。そもそも、人口1400万で平日昼間人口は2000万を超えるような大都市の新規陽性者数の、200人という数字の意味そのものがまったく書かれていません。

読者をどこに連れていきたいというのがわからない。逆に言えば、わかったような気になってそれ以上追求しないような劣化した知性の人をたくさんつくりたい、という意図があるのかな。学歴でいえば、私が逆立ちしても入れないような高学歴=推定高学力の方々がなんでこんなに意味不明な文章を書いて耐えられるんだろうと思います。

このコロナや免疫についてメルマガで週に一、二回割いているのも、マスコミが意味不明なことを放送したり書いたりするから、いちいち「それってどういうことなん」ということを調べたり考えたりしなくちゃいけないので、それを書いているようなものです。

例えば、さいたま市のミュージカル座というところが90人メンバーで60人以上の感染者を出した、という報道があります。見出しだけ見るとこのご時世にそれだけの感染者を出すなんて、よほどのずさんな劇団だという印象を持ちます。

でもいくつかのネット記事を拾って読んでいくと、まずほとんどが無症状か軽症者だったということがわかりました。またマスクはもちろん、顔も背けて稽古をして、練習会場の手すりなども消毒するなど、感染予防にずさんな対応だったのではなさそうだとうい情報もありました。これら二つが正しかったとします。

ここから先は仮定のお話しです。メンバー90人の年齢がまるっきり若い人だけではなかった場合、無症状や軽症の人だけだったとしたらとても喜ばしい話になります。以前紹介したハムスターの実験であった「曝露するウイルス量が少ないと重症化しにくい」というお話しを思い出してください。

コロナ重症化を防ぐかもしれない『当たり前の対策』

もしかしたら、この劇団の例というのは、集団感染が起きてしまったことは残念だけれども、換気やマスクや距離に気を付けていたので、全員が軽症で済みました。対策は有効だったと評価できますね。みなさんも見習いましょうというのが実態かもしれません。そういう掘り下げた記事を読みたいなー。

専門家分科会の尾身会長から「今は増加傾向と減少傾向がせめぎあっています。少し油断すると一気に増加傾向に振れてしまいます」というような意味合いのことを発表されていました。

なんと素人でもわかる事しか言わないんだろうと感心しました。感染源不明が何%。特定できるところではこういうところで感染しているから、みなさんがどういう行動をすればそこでの感染確率をこれぐらい下げることができます、それだけでも減少傾向に持ち込めます、みたいな具体的な提案をすればいいのに、と思います。

専門家の言いたいことを事前に聞いて、わかりやすい分析と具体的な文章に置き換えられるスピーチライターでも雇えばいいのにと思います。だって税金で調べたり検討したりしているんだから、その結果を国民にシェアして効果的な感染を抑える行動してほしいやん、と思うのですが。

プロ野球の横浜球場で満員の観客を入れて、観客の動きを分析して感染可能性とかを調べるという実験をするそうです。屋外なので換気は100%。全員が前を向いている、座席の手すりなんかもほぼないから接触感染する可能性はほぼなし。前の人との距離は少ないから、マスクして叫ばないというルールが守れれば気分的には安心でしょう。

いかがなものかというご意見の方もおられるでしょうが、この環境下での感染確率は、屋内での学校の授業やら普通のレストランとかよりもはるかに低いとしか考えられない。もちろん「この行為とこの行為は絶対NG」というのを明確に理解してもらってというのが前提ですが。

新聞やマスコミ(政府や専門家会議なども含めて)は、そういう知見・基準みたいなものをみんなで共有したいよね、という思いはないんかいなと思います。

「コロナはただの風邪だ派」からも「コロナは怖い派」からも攻撃されているらしい、京都大学の宮沢孝幸先生。換気しろ、何かに触れた手で洗う前に眼鼻口触るなという津田が知る限りもっとも的を得たシンプルな予防行動を提案された方ですが、ほんとのことを言う人は逆にあちこちでぶつかるのでしょうね。

宮沢先生も、その一番大事なこと(換気と眼鼻口)を報道が取り上げられないのが残念でたまらない。ニュースで感染数とか毎日毎日取り上げる、その中の数秒割けば日本中に拡散できるのに、とyoutubeの中で嘆いておられました。同感です。

西村経済再生大臣が、一人用の小型扇風機を会食の際に回しているということを述べています。いや、換気というのは部屋の空気を入れ替えることで、自分の周りの空気をかき回すことではないと思います。もしもあなたが感染していたら、ウイルスを効率よく空中に漂わせることではないと思うのです。これもまわりに止める人はおらんかったんか、かつ、スピーチライターは必要ちゃうかという思いにつながりました。

と、こうやって他人の悪いところはよーく見えるんですね。その視点で己の仕事を見ると「うーん」ですね。できてないですね。「で、結果的に何をしたらいいの」ということをもっともっと整理してシンプルにすること。できてないようです。反省です。やります。

※   ※   ※

具体的にどうしようかという指針が、感染の水際対策「百分の一作戦」

●換気してウイルスを薄める
●最終的に眼鼻口の粘膜にウイルスが付着しないようにする

そして、そこをすり抜けて侵入してきたウイルスに対しては、

鼻からのどにある守衛室と免疫警備員さんたちに活躍してもらうために、質のいい鼻呼吸で免疫機能を十全に働かせる

 

●鼻うがい
【動画】花粉症軽減も。鼻うがいの実演


●あいうべ体操など舌の活性化

【動画】インフルエンザを止めたあいうべ体操


●鼻呼吸

【動画】あなたの免疫の仕組みを働かすには脱・口呼吸、鼻呼吸が必須
裏で支えているのが舌の位置(1)

【動画】あなたの免疫の仕組みを働かすには脱・口呼吸、鼻呼吸が必須
    裏で支えているのが舌の位置(2)

というあたりを参考にしてください。まだご覧になっていない方はどうぞ。

 

整体の目的は整体師がいらない世の中をつくることだから
生活整体研究家

津田啓史 拝