ダチョウはアホだが役に立つ

【ダチョウはアホだが役に立つ】

今日紹介するのは『ダチョウはアホだが役に立つ』という本を読んでの感想です。

めちゃくちゃに面白い本なので読書好きの方は是非一読をお勧めします。私は、ワクチン等に対する見方が、この本を読んでゲラゲラ笑ってるうちにふっと肩の力が抜けたりしたのでとてもありがたかったです。

『ダチョウはアホだが役に立つ』塚本康浩著

京都府立大学のオンラインオープンキャンパスの動画に爆笑しました。学長室で学長が「大学の魅力」を語っているのですが、語っている間中、小型のダチョウみたいな鳥「エミュー」が、ずっと塚本学長をつついたり、シャツを引っ張ったり。

学生募集のための大学の学長のあいさつしている動画の中で、もし人気投票したら、ぶっちぎりで一位になるのではないかというようなもの。はい、この塚本先生、なりたくなかったけど推薦されてなりゆきで学長になってしまいましたが、ダチョウの研究がご専門の獣医師さんです。

ダチョウの研究の第一人者なのですが、なぜ第一人者かと言えば、25年前にはダチョウなんて研究するもの好きが他にいなかったからで、でかいし、結構狂暴だし、取り扱いに困るし、場所とるし、かなりのアホだし、それを手探りでいろいろな人との出会いで続けていき、はげに効果のあるものやニキビやアトピーの改善が期待できるもの、結果的に新型コロナ対策にもなる製品開発まで繋がって、今やその市場規模500億円。アメリカの軍部が技術を使わせてくださいとお願いに来るまでになりました。

今時の大学は研究費が全然ありませんから、結果として莫大な経済効果を生む塚本先生を学長にしておけば、何かと都合よかろうということで学長に推す人が多かったのかなと想像します。(津田の根拠なき想像です)

この本を読むと、nRNAワクチン(ファイザーやモデルナのコロナワクチン)などに対する印象が変わります。(別に安全だと主張したいわけではありません。人とダチョウは違いますから)

小学校時代には、超絶勉強ができなかったこの塚本君です。平仮名の「え」と「お」がうまく書けず、いまでもこの二文字は緊張するらしい。でも鳥が大好き。

その少年がなぜか中学高校で急に成績が上がり始めます。ですが一旦は高卒で電気メーカーに就職して、エアコンの室外機か何か作っていました。でもやっぱり鳥の勉強をしたいなと予備校を受けたら、なんと特待生で学費免除。会社を辞めて勉強して京都府立大学の獣医学部に合格です。

そこからまたいくつかの出会いと偶然を経て、ダチョウの研究者となりました。先行研究がほとんどありませんから、たまたま神戸にあった「ダチョウ牧場」に通い、朝から晩までぼーっとダチョウを眺め続けること5年間。

さらに出会いや偶然やちょっとした弾み、優秀なスタッフ、執念の研究などがからんで、結果としてダチョウ(のたまご)を使ってワクチン的なものを超短期間に安価に大量に作り出すことに成功しちゃったという本です。

厳密に言えば違うのでしょうが、ベースにしている技術は多分「新型コロナワクチン」の「nRNAワクチン」と共通すると思います。(津田の印象です)

ダチョウさんに、人工的に作った新型コロナウィルス的な遺伝子情報を注射しますと、ダチョウは、あらゆる動物の中で群を抜いて優れた免疫の機能性能を持っているので、コロナに対しての超優秀な抗体を大量に身体の中に作ります。

そしてそのダチョウさんの抗体は、母鳥を通してダチョウのあの巨大な卵の方にも送り込まれます。チーム塚本が2年以上かかって苦心の末につちかった技術で、その巨大な卵の中から新型コロナの抗体だけを取り出すことができます。

それを使った製品でマスコミに取り上げられたものを紹介すると、コロナ抗体が塗布?された抗体マスクです。マスクを通過するウィルスはその抗体とひっついてしまって無力化されてしまう。ちなみにダチョウの卵一つで、確かマスク8万個分ぐらいの抗体が取れると書いてあったと思います。

冬以外はわずか2週間ほどでできてしまうので、(日本の冬は寒いのでダチョウが卵を産まない)あっというまに特定の細菌やウイルスに対しての「ダチョウ由来の強力な抗体」が大量に取りだせます。これが「細菌テロ対策」などで強烈に必要としているアメリカの軍隊から技術提供の要請を受けた理由らしいです。

本のタイトルにもなっていますがダチョウという鳥は筋金入りのアホで、自分の影と喧嘩するし、何となくまっすぐ進んで行って崖から落ちるし、2つの家族がぶつかると誰が自分の子どもで誰が自分の親か分からなくなり、家族が入れ替わったまま別れていくというくらいに筋金入りのアホなのです。(塚本先生がそう言っているのです)

怪我をしたところをカラスがつついて肉がむき出しになっても、怪我していることがよく分からないぐらいのアホなのです。ところが人間から見れば異常なぐらいに免疫系が強い。だから、怪我もすごい性能で治ってしまう。結果として、あのでかい図体で脳が40グラムぐらいしかないアホなのに絶滅しなかったのです。(明日につづく)


生活整体研究家
進化体操と和の体育

津田啓史 拝

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