なんだ、テストじゃん

「なんだ、テストじゃん」

自問自答において、和の体育の「陰陽という物差し」を充てることで「質問がアバウトだから回答がいい加減になる」のかもしれない仮説までたどり着きました。

確かにそういう設定・前提は今まで自分がしてきた過去の試行錯誤とは違います。今まで「結果が出る解決法という答え」ばかりを追っていました。その枠組みを変えれば今までとは違う自分の発想や行動につながりそうな気がします。

なので設問をまず考えるということになりました。では「適切な解答を引き出す適切で強力な質問」というのをどうしたら導き出せるのでしょうか?広範囲の知識を問い、理解度を段階的に把握できるように難易度にも一定の幅で問いかけ、またこちら側のあいまいな解答を拒否して正確な文言を引き出せるものが欲しい。

そこではたと気づきました。

「なんだ、テストじゃん」

論述式がメインだった大学のテストを除けば、小中高の9年間、毎学期毎学期体験した「定期テスト」です。中高6年で考えても、中間期末中間期末期末と年間5回。主要5教科に絞っても一年に25回。3年で75回。中高6年で150回。おおお、私はそれらテストに一度として完璧な満点は取ったことはないけれども、その問題文に関しては中高だけでも150回、小学校の高学年も含まればなんと200回以上は接しているではないか。この刷り込まれたパターンを使わない手はない。

というので(私がこれからを考えるための)テストを作成してみました。年齢が還暦目前の59歳。干支一回り60年の最後の年なので「期末テスト」にしようか、人生まだこれからということで「中間テスト」にしようかなとも考えました。

まあ自分で考えた問題から、どれだけ的確な答えが書けるかの調査なので、現状の自分の力量を知るということから「実力テスト」という名前で試作してみました。

作ってみて、一部解答を書き込みましたが、非常に興味深かったです。問題を作るという作業は、実は正解らしきものを決めてから、そこに導くような問題文を作成します。つまり問題文をつくる作業そのものが、すでに解答を含んでいるのです。

ところが、問題文ができたので、そこに解答書き込みスペースをちゃんとあけてプリントアウトし、手書きで書きこんでびっくりしました。問題文作成の際に「軽く考えて設定していた正解」の時には思いつかなかった解答がどんどん出てくるのです。

問題文作成の際の「仮設定の答え」の時の脳と、過去の私が作成したものではあるけれど、正式な文章になって回答欄まできちんと設けられた時では、答える方の真剣さというもの、使う脳の部位というものが明らかに違うのです。

30分もかからないで作成したテストですが、ちゃんと記入欄を設けたらA4で6ページもの分量になりました。それで解答というのが手書きで回答欄びっしりになるのです。

これには自分でびっくりしました。問題文を書いていたときに思い浮かべた解答を、さらさらっと書いて終わるかと思ったのがもう全然違うのでした。

やはりテストの形式というものをとられると、わが人生で過去200回を超えるテストの経験から、真剣に回答を書き込むという行動パターンが引き出されてくるのでしょうか?

次回では、その問題文を一部抜粋して紹介します。

 

生活整体研究家

津田啓史 拝