東京の重症者の津田の見落とし

【東京の重症者の津田の見落とし】

7月20日火曜日に投稿した「コロナの重症者の現場から読めること」に関して、津田の重大な見落としを追加補足します。

全体として、書いている趣旨そのものは訂正しなくてはいけないということはありません。6月末から7月に向かって全国でも東京でも大阪でも新規の陽性者は増えているけれども、重症者数に関しては下がり続けています。

重症者数は、新規陽性者数の増加からおよそ2週間遅れて上がりますから、安心はできませんが、過去に比べると今のところどうも少なそうですね、ちゃんと見張っておきましょう、というような趣旨でした。

重大な見落としというのは何かというと、東京都の重症者数です。私は、グラフの上がり下がりの角度ばかりを見ていたので、東京と大阪の重症者の「数そのもの」をきちんと比較するということをしていませんでした。

どういうことかというと、大阪の3倍4倍の新規陽性者数が出ている東京都が、7月の重症者が、ざくっとした平均値で言えば60名でした。

一方、100人から300人ぐらいに上昇していきました、という大阪府の重症者が100名を超えております。この時点でおかしいと思っていなければいけませんでした。

圧倒的に東京都の重症者が少ないではありませんか。ここで「なんで?」と気づかないといけないところでした。

実は、東京都の「重症者」の定義が、昨年春の時点で他の都道府県とは違っているという問題がありました。一般的な重症者というのは、集中治療室ICUに入っている人と人工呼吸器またはエクモを取り付けている人の数を合わせたものを指しています。

しかしながら東京都は、昨年の春の段階では「集中治療室は除いて、人工呼吸器とエクモ」を合わせた人数だけを重症者と定義していました。これがおかしいということで、昨年の時期から全体と合わせるということになったと記憶しています。調べると、昨年の8月の時点で合わせることになったという東京新聞の記事を見かけました。

その記憶があったので、今回改めて調べ直すということをしていませんでした。

改めて東京新聞の記事を読み直してみると、確かに昨年8月の段階で「国への報告」では人工呼吸器とエクモに集中治療室の数も加えることになったという報道が出ていたのは間違いないのです。

しかしながら東京都としては「集中治療室に入っている人が必ずしも重症だとは限らない」という考え方に基づいて、引き続き人工呼吸器とエクモの数のみを重症者として計上するという方針もあわせ持つという方針だったということを確認しました。

つまり、東洋経済さんにミスはなく、正確に東京都から発表される重症者の人数をグラフに反映されていたということです。

東洋経済オンラインさんの東京都の重症者の数値が、エクモと人工呼吸器をつけている方だけに限定されているとすると、その「重症者の数が減る」という場合には「人工呼吸器を離脱して回復した場合」と、「残念ながら死亡されてしまったために重症者のカウントにはならなくなった」両方が含まれる可能性があります。

そうすると、「東京都の重症者が上がりかけてまた下がったのはなぜだろう」と書いた20日の記事の疑問は、もともとの重症者の分母が全国共通の定義と比べると小さい数字になり、そこに死亡者による減少が多く含まれたために下がって見えたという可能性があります。

改めて東洋経済オンラインの東京都の情報、死者のグラフを見てみると、一時的に重症者の数が下がった7月の5日から10日くらいの間は、その前後に比べて明らかに死者が多くなっていて、どうやらその影響を受けたと考えて間違いなさそうです。

テレビ報道のぶつ切りの情報で、怖い怖いという印象を訴えるような切り口に批判的な津田啓史です。なので、極力数字を見て、流れを見て仮説を述べるという立場で発信してきております。

しかしながら、その数字の見方というのもまだまだ甘かったということが明確になりました。

ということで私自身も、私自身が調べて考えたことを鵜呑みにせず、おかしいことがあったら今後も訂正していきたいと思います。

というので、東京都のICUも含む重症者数というのは分からないのですが、知念実希人さん(医師でミステリーのベストセラー作家)のツイートによれば、「現状で東京では200人以上の新型コロナ患者が、いつ人工呼吸器やECMO導入が必要になってもおかしくないほどの肺炎を起こしていると発表されています」だそうです。

皆さんも、読んでいておかしいところにお気づきになられましたら、ご面倒ですがご一報いただければ幸いです。

あと一つだけ付け加えさせていただくと、できるだけ断定的な結論を持たないようにとは思っております。コロナは怖い、怖くない、ワクチンは怖い、怖くない。これっていずれかに断定できるものではないと思います。

なので、その危険度の解釈について私自身毎日揺れております。それぐらいの立ち位置の方が、断定してしまうよりかは健全であろうと思っております。


生活整体研究家
進化体操と和の体育

津田啓史 拝

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