皮下チューニング2 内と外のずれから始まった

【皮下チューニング2 内と外のずれから始まった】

皮下チューニングが生まれたのはもう10年以上も前になります。

今も続く火曜日の午後のクラスで、整体の稽古をしていました。指で押さえるときに、いつの間にか自分がやっていたあることの稽古です。

それはどこか「ここだ!」という場所が分かって指で押さえるとき、決してそのまま押さえていないということでした。かならず周辺の皮ふを寄せたり、引っ掛けたり、押し上げたり。

つまり「皮ふの位置をずらしたのち、『ここだ!』と感じるところを皮ふとセットにして押さえていた」ということなのです。

それは「先に手が現場で判断してそうやっていたのを後から頭が気づいた」というようなことでした。教えられてやったわけではありません。それで「皮ふと皮下の位置はずれているのではないか」という仮説を立てました。

家の門と玄関みたいな関係を想像してください。本来、塀と続いている門の正面に玄関があるはずです。この塀が皮ふだとしましょう。この塀の位置が動いて門と玄関の位置がずれていたら、何か変でしょう。この場合家を動かすか、塀を動かすかという話です。

もともと門と玄関が一直線に並ぶはずであるように、ある皮下の部位とその真上に位置するべき皮ふというのは決まっていたと思うのです。肘の皮ふなら頻繁に伸び縮みするだろうし、腕の途中の皮ふなら肘の皮ふほどは伸び縮みはする必要がありません。

そういう伸び縮みという仕事をしますから皮ふという組織は柔らかいです。ですがコリで引っ張られて硬くなるし、加齢では伸びて下がってきます。そうやって「もともとある一点の真上にあるべき皮ふの位置」が徐々にずれるのではないかと仮説を立てました。

整体の「カン」=生命としての根源的な感知力みたいなもので、「この一点だ!」と感知しても、その一点を覆っている皮ふはずれている。なので押さえても「これだ!」という感じがしない。点はあっているのにずれている。そこに周辺の皮ふをミリ単位でずらしてきて一致感のある場所で重なるようにして押さえると「これだ!」という感じも出てくるし、氣の通り(一度に変化するエリアの広さ)も良くなります。

加齢で皮ふが下がってくる顔などは、たいてい皮ふを上げるようにしたらその「皮ふと皮下の一致感」が出てきますから、あながちこの仮説は荒唐無稽な話ではないと思います。

ということで「効果的な押さえ方の練習をするぞー。今日は皮ふと皮下の一致を探して押さえます!」ということで稽古しましたが、参加者のみなさん、なかなかうまくいきません。

それでどうしたかというと、、、

 

【本日の動画紹介】
皮下と皮膚を一致させると氣は流れる 
皮下チューニング発見の前に気づいたこと

 

「セルフ整体・くらげ体操
&家族整体・皮下チューニング」
津田啓史(つだひろふみ) 拝