㉒背骨ですべてを読む男

もちろん師匠もただカリキュラムを渡してよしとされるわけではなく、毎週研修会を行ってそのプログラムの長所や進行などを講義されました。

ただその当時の私のレベルでは、概念的抽象的なものが多く、前回に書いたような「この薬はこういう効果があるから、これぐらいの分量を処方し、これ以上は厳に慎むこと」というような具体的なものには欠けると感じてしまっていました。

しかもヨガでは「一人一人にちょうどいいを探せ」という教えもあり、でもそのための物差しが何年やっても見えてこない、あと10年やっても具体的なものは見えてこないだろうなあというふうに受け取っていたのです。

そんな日々に目にした「野口整体」「野口晴哉」という「背骨ですべてを読む男」なのでした。

私がそこで思ったのはこういうことです。

例えば、
〇生徒さんの背骨を事前に蝕知観察して、自覚症状既往症などとの関連を読み取る。
〇生徒さんに、あるポーズの強度や完成度や時間などを指定してやってもらう。
〇事後の変化を、再度背骨の蝕知観察で判定して、プログラムを微調整する。

こういうことができたら、あてずっぽうのプログラムではなく、根拠のあるプログラムができるなと思ったのです。あなたはここからは無理になる、ここまではやった方がいい、というようなことが言えるようになる。

ところが、そこから先がなかなか進みません。

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